わたくしどうも眼瞼ミオキミアになってしまったようで、左下瞼が頻繁に痙攣するんですよ。と、いうことで本日は休むことにしたんですけど、そうすると心が腐るので、本当に短いんですが一時間で書きました。オチはないです。てか出オチです。
拍手有難うございます。こういう事情なのでレスは明日します!
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<雪けぶる>
数メートル先も見えない吹雪だった。
雪かきに出た筈のマサキは、いつしか姿を消していた館に途方に暮れていた。数歩も動いた覚えがないのに、いつの間にか雪以外には何もない世界にいる。方向音痴に殺されるなんて洒落にならねえ。マサキは目印になりそうなものを探して、辺りを見回した。
真白に染まった世界。その只中にたったひとりで立ち尽くしている。その恐ろしい現実を突き付けられたマサキは、流石に焦りを感じずにいられなくなった。おーい。助けを求めて声を放つも、そもそも人の気配がない。マサキの声は虚しく辺りに響き渡るばかりだった。
せめて玄関前に積もった雪だけでも片付けようと思って外に出てしまったのが間違いの元だった。
温暖な気候のラングランに降る雪は、普段であれば積もることなく雨に変わったものだった。それがこの有様だ。未来視たちの警告は、人々を大人しく家に篭らせているのだろう。マサキはシャベルを手にどうすべきか考えた。降りかかってくる雪は、そろそろ髪を凍らせつつある。
どの方角に向かえばゼオルートの館に戻れたものか。いい加減冷たくなってきた手袋の下の指先に、マサキははあと息を吹きかけた。人も通りかからない。景色も見えない。この状況からゼオルートの家に帰り付くにはどうすればいいのか。まるで妙案が思い浮かばない。
「これは死んだかね」
そう言葉を吐いたつもりだったが、寒さで口が固まってしまったようだ。ヒキガエルを押し潰したような声しか聞こえてこない有様に、これは死んだな。マサキは心の中で呟いた。
しかし、だからといってこの場に留まっていては本当に死を待つばかりになってしまう。仕方なしにマサキは歩き出した。一歩、二歩……待ちなさい。と、鋭い声が響いてきたのはその瞬間だった。
「嫌な予感がしたのですよ」
振り返ると吹雪の中、今日ばかりは厚いコートを羽織ったシュウの姿がある。
何で、お前が。マサキはシュウに尋ねようとしたが、やはり口が上手く動かない。いいから来なさい。シュウの手がマサキの手を掴んだ。「先ずは身体を温めてからです」そう云って歩き始めたシュウの後を付いて行くと、少しして吹雪の中、雪にけぶっているグランゾンの姿が目に入った。
※ ※ ※
いつかの雪の日に、マサキが薄く積もった雪で遊んでいたことを覚えていたようだ。もしかしたらこの雪の中でも雪遊びに興じているのではないか、と思って様子を見に来たのだそうだ。
※ ※ ※
いつかの雪の日に、マサキが薄く積もった雪で遊んでいたことを覚えていたようだ。もしかしたらこの雪の中でも雪遊びに興じているのではないか、と思って様子を見に来たのだそうだ。
「ラングランの人間は雪の日には基本的に外には出ないのですよ。異常気象ですからね」
「あー。だからプレシアが雪かきを止めろって煩かったのか」
暖気の入ったグランゾンのコントロールルームで身体を温めること暫く。ようやく話せる程度に体温が回復したマサキは、正面モニターの向こう側。相変わらずな雪景色に、けど――と、言葉を継がずにいられなかった。
「お前、よくここまで来れたな。全然前が見えなかっただろ」
「あなたと比べれば方向感覚があるつもりですよ」
「そういう問題か? この雪だぞ」
「……あなたはレーダーが使い物にならなくなる状況に慣れ過ぎですね、マサキ。普通の機体はサイバスターと違って、きちんとレーダーが機能するのですよ。無論、ナビゲート機能も」
溜息とともにそう吐き出したシュウにマサキははっとなるも、好きでレーダーだのの機能を使い物にならなくしている訳ではない。だからこそ、マサキとしてはその現実を認めてしまうことには抵抗がある。
きっとそういった感情が表情に出ていたのだろう。マサキの顔を見て呆れた表情になったシュウが、「何にせよ無事に済んで何よりですよ」嫌味としか聞こえない口振りでそう言葉を吐いた。
解説するようなものじゃないんですけど、心配して吹雪の中すっ飛んできた白河が、それを素直に表現出来ずにツンツンしているところが書きたかったんです。失敗しましたが!!!
解説するようなものじゃないんですけど、心配して吹雪の中すっ飛んできた白河が、それを素直に表現出来ずにツンツンしているところが書きたかったんです。失敗しましたが!!!
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