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あおいほし

日々の雑文や、書きかけなどpixivに置けないものを。

スキとキライと、キライとスキと

ベタベタしているふたりを描きたかったんです。

今日は病院なのですが、帰宅後にリハビリがてらこれ用のSSを書いて、その後にクリスマスイベの作品に着手する予定です。宜しくお願いします。と、いうことで書きました! 折り畳みの先にあります!

サフィーネの話はその後にやりますねー。
先ずは目先の作品を片付ける!それを目標に頑張ります。

Twitterから離れたら作業がはかどる、はかどる。
どれだけ無意味に時間を奪われていたかを思い知っております。
<スキとキライと、キライとスキと>

 その瞬間、兜甲児にはマサキ=アンドーが咄嗟に手を離そうとしているように見えた。しかし、次の瞬間。バランスを崩して落ちそうになったものだから、慌てずにいられなかったようだ。しがみ付く勢いで、自らを抱き抱えている人物の首に手を回していく。
 その相手が、驚くことにマサキと犬猿の仲と呼んでも差し支えないシュウ=シラカワだったものだから、いかに細かいことを気にしない甲児とて目を奪われずにいられなく。
「どういうことだよ、お前。それ」
 姿を近くにしたマサキは、あからさまに甲児から目を反らしてみせたものだ。気まずさを感じているのは間違いない。そのまま甲児を遣り過ごそうとするマサキに、怪我でもしたの? 隣にいたさやかが次いで声をかけた。
「捻挫だよ、捻挫」
 流石にさやかまでもを無視することは出来なかったようだ。とはいえ、素直に口を割るのは嫌とみえる。ぶきらっぽうに答えてみせたマサキに、「そこまでの大事ではありませんよ」すらりとした長躯のどこにそれだけの力があったものか。軽々とマサキを抱え上げているシュウが云ってのけた。
「腫れている様子はありませんし、いいとこ捻った程度でしょう。それを立てない立てないと大騒ぎした挙句、責任を取って医務室まで運べときたものだ。仕方がないので、こうしてご希望通りに運んで差し上げている最中です」
「誰もこんな風に運べとは云ってねえだろ。俺はおぶってくれればいいって云ったのに、人がまともに動けないのをいいことに、てめえがこの体勢に持ち込んだんじゃねえかよ」
 どうやら何が原因かは不明だが、マサキは足を捻るか挫くかしてしまったようだった。それなら、この奇怪な組み合わせの有り得ない距離での接触も納得がいく。甲児はふーんと鼻の頭を擦った。
 普段のふたりの関係性を目にしている限りでは、絶対に目に出来ない構図ではあったが、それだけマサキにとってはダメージが大きく感じられる状態であるのだろう。とはいえ、心配はしていない。日々巨大な鉄の塊を動かしては戦場を駆け抜ける操縦者《パイロット》ともなれば、精神は元より、肉体的にも頑健《タフ》であることが求められるのだ。どうせ数日もすりゃ元通りってな。そんなことを考えながら、甲児はでも――と、気にかかったことを尋ねてみることにした。
「なんか良くわかんねえが、お前が怪我をしたらしいってことだけはわかった。でも、何でお大尽に責任を取れなんつう話になってるんだ?」
「こいつとぶつかった弾みに転んでこの有様になったからに決まってるだろ」
 決まっていると云われても、その場を見ていない甲児にはわかるべくもない。随分、|や《・》|わ《・》な足もあったもんだ。率直な感想を口にしようとした刹那、よせばいいのに、刺々しくもシュウが口を挟んでくる。
「あなたがよそ見をしていなければ、避けられた事態であったのですがね」
「煩せえな。俺がよそ見をしていようがいまいが、お前が俺にぶつかってきたのは事実だろ」
「よろけて人の前に飛び出してきておきながら、ですか。あなたの責任能力の認識には重大な欠陥があるようですね、マサキ」
「お前が足を止めてくれてりゃ避けられた事故だったんだよ。そこは認めろよ」
「我儘にも限度がある」
 さしものシュウも、一向に自らの非を認めないマサキの意固地さには手を焼くようで、そう呟いては溜息をひとつ洩らす。
 どうもマサキは、よそ見をして足をもつれさせるか何かをして、よろけてシュウの前に無防備な状態の身体を晒してしまった結果、そのまま前進を続けたシュウとまともにぶつかることになってしまったようだ……はあ。と、甲児もまた溜息をひとつ洩らす。聞いている限りではマサキに非があるように思えてならない状況だのに、この意地っ張りな面が強調され易い甲児の友人は、仇敵憎さで目が曇ってしまっているのか。その罪の全てをシュウに負い被せる気でいる。
 ―――何で、そんなに強情に毛嫌いしてみせるかねえ。
 顔を合わせればいがみ合ってばかり。まるで縄張り争いをしている猿山の雄猿のようだ。そりゃ、お大尽とて、マサキがこんな態度ばかりじゃ軽くもあしらえねえって。呆れ返る甲児とは裏腹に、さやかはさやかで違うことを考えていたようだ。
「それで責任を取らせてるの、マサキくん? その割には罰ゲームを受けてるみたいに見えるわよ」
 そう云って無邪気にもくすくすと笑ってみせたさやかに、マサキも思うところがあったようだ。そうでなくともふくれた面を不貞腐れたものへと変じさせると、気まずそうに、乗組員《クルー》たちの視線が痛え。と、吐き捨てる。
 そら、そうだろうなあ。甲児は頷いた。
 それは、そうでしょうね。さやかもまた頷いた。
 それだけマサキとシュウの決して好意的とはいかない関係は、艦内の乗組員《クルー》たちに広まってしまっている。それも無理なきこと。寄れば触れば騒動を引き起こすふたり。けれども……甲児は思ってしまうことがあるのだ。
「ほら見ろ。てめえの所為でこの有様だ。だから俺はおぶって連れて行けって云ったのに」
「他の人間ならまだしも、あなたにだけは下に見られたくないですね」
「何の話だよ」
「あなたの前で腰を折るなど言語道断だと云っているのですよ」
「お前も大概だな! その程度の理由で俺をおぶるのが嫌だって云ったのかよ!」
「それ以外にどんな理由がありますか」
 甲児とさやかの目の前で、喧々諤々と口論を繰り広げるふたり。まるで互いの存在しか目に映っていないように見えるその姿が、甲児には時折、いがみ合っているというよりも、馴れ合っているように映るのだ。
 そう、このふたりにとって、こうした丁々発止の遣り取りは――おかしなことに、コミュニケーションのひとつであるらしい。いざ急場となれば、ぴたりと息の合った動きをしてみせるマサキとシュウ。甲児たちにはわからない絆があるように感じられるふたりの終わりなき口論を耳にしながら、新手の惚気かねえ。思わず甲児は本音を口の端に乗せた。
「はあ? 何を云ってるんだ、甲ちゃん」
 その瞬間のシュウの表情! いつも通りの反応をしてみせたマサキに対して、何処か勝ち誇ったような笑顔を浮かべてみせた彼は、ほら、行きますよ。マサキ。と、マサキの身体を抱え直した。
「油を売っている元気があるのならば大丈夫だとは思いますが、念の為ということもある。きちんとその足を診てもらいましょう。どちらに非があるかという議論については、その後ですよ。まあ、私は自論を曲げる気はありませんが」
 そうしてぎゃあぎゃあと騒ぐマサキを抱き抱えながら、艦の通路をある種誇らしげに、堂々と歩んで行くシュウの背中を見送りながら、やっぱり惚気だよな。甲児は隣に立つさやかに問いかけていた。

 足元でじゃれつく二匹の使い魔に気を取られていたのだ。
 どうやら虫が迷い込んでいたらしい。動くものに敏感に反応してみせる二匹の使い魔が、すわ獲物だと騒ぎ始めたのを宥《たしな》めている内に、周囲への注意が疎かになってしまったようだった。うわ、と声を上げてよろけた先にはシュウの姿。何やら考え事をしながら歩いていたらしい彼は、そんなことになるとは露とも思っていない様子でマサキに向かって直進してきた。
 鈍い衝撃。当たり所が悪かったらしい。シュウに跳ね飛ばされたマサキは、壁にぶつかってそのまま宙で一回転。その拍子に足首を捻ったようだ。ぐき、と身体の中で音が響いたきり、力が入らなくなった。
 これは失礼。シュウは最初、マサキが直ぐに起き上がるものとみていたようで、そのままその場を立ち去ろうとする素振りをみせた。ところが痛みと力の入らなさに立ち上がれなくなったマサキが、床の上で伸びたまま呻いているのを見て、そのまま通り過ぎてはならない状態であると悟ったようだ。
 ―――どうしました、マサキ。
 ―――足が痛えんだよ、この馬鹿。責任取りやがれ。
 たかが歩行者との接触でどうしてそんな大事に、とマサキ自身も思ったりしないこともなかったが、起こってしまったものは仕方がない。その結果がこれだ。マサキは仇敵《シュウ》にお姫様抱っこをされる自身の姿を、数多くの乗組員《クルー》に目撃されるという恥辱に塗れた扱いを受けることとなった。
 これが羞恥プレーじゃなきゃ、何が羞恥プレーなんだよ。マサキはぶつぶつと呟くも、シュウがそんなマサキの言葉に耳を貸すような男であったならば、最初からもっと穏便にことが済む方法を取ってくれていることだろう。かくてそのままの格好で医務室に連れ込まれたマサキは、奇異なものを見る目を向けてくる医師の視線に晒されながら、レントゲンだのMRIだのの検査を受け、無事にただ足首を捻っただけという診断をくだされたのだが、その間、律儀に医務室でマサキの診察が終わるのを待ち続けたシュウが、その診断結果を耳にして、それだけで話を済ませてくれる筈がない。
 行きと同じく抱き抱えられて往く艦内通路。好奇の視線が身体に痛い。早く行けよ。物を云いたそうな仲間をシュウを急かすことで、振り切っては割り当てられているキャビンまで。どうにか休める場所に辿り着いたマサキだったが、一難去ってまた一難。
 シロとクロ、二匹の使い魔は、足元が危ういという理由でシュウに退けられてしまっていた。先にキャビンに戻っているかと思いきや、彼らは何処かで時間を潰しているようだ。この好機をどうしてシュウが逃したものか。彼はベッドにマサキの身体を下ろすと、不埒にも、思うように動き回れないマサキの身体に手をかけてきた。
 ベッドに押し倒された身体が開かされる。馬鹿、やめろって。涼しい顔で享楽に耽ろうとしている男は、どうして? と尋ねてきながら、マサキの衣服を脱がせてくる。
「あなたが倒れた場所から医務室までの道程は長い。顔見知りには山ほど会いましたよ。その中の誰かに助けを求めることも出来たでしょう、マサキ。なのにあなたは私に助けを求めた。それはこうしたことを期待していたからではないの?」
 そうじゃない、とは口に出来なかった。
 決して性行為を期待していた訳ではなかった。マサキはただシュウに甘えたかっただけだったのだ。
 性行為の前後はさておき、日常生活においてはつれなさばかりが先に立つ男。大手を振って甘えられる機会などそうそうない。周囲の人間は未だにマサキとシュウの仲が険悪だと思っているようだったけれども、実際のふたりの仲はとうに雪解けを迎えていた。とはいえ、大っぴらに出来る関係でもなし。だからこそ、マサキとシュウは周囲の期待に応えるように、顔を合わせてはいがみ合う関係を続けてきた。
 乗組員《クルー》の忌憚ない視線に晒されながらも、だからこそ、マサキが感じていたのは、気恥ずかしさよりも誇らしさだった。
 そう、マサキはシュウの腕に抱き抱えられながらも、文句以上の恍惚を感じていたのだ。
「ほら、マサキ。腕を上げて」
 思った以上にすんなりと服を脱がせてくれているマサキの態度を、シュウは同意の証と取ったようだった。腕に絡むシャツもそのままに、マサキの腕を上げさせた彼は、耳から首、鎖骨と丹念にその肌を舌で辿ってから、硬さを増したマサキの乳首を吸ってきた。びくん、とマサキの腰が跳ねる。ん、んん。マサキは自らシャツから腕を抜いた。
 もどかしさばかりが先に立ってどうしようもない。
 吸われて、転がされて、突かれて……その下で、ゆっくりと脱がされてゆくズボンに下着。脱がせる手間が惜しいからなのだろうが、シュウは良く、靴下だけを残した格好のマサキを抱いたものだった。今日も多分、そうなるのだろう。太腿を手で割られたマサキは、その手の動きに従って、足を大きく開いた。次いで双丘の合間に滑り込んでくる指先。ねえ、マサキ。シュウがマサキを見下ろしながら云う。無礼のツケは支払ってもらわないとね。

 それは絶望的な、けれども悦楽に満ちた宣言だった。

 どんよりとした時間の中にマサキはいた。はあ、ああっ。喘ぐばかりとなった口元から、熱い息が吐き出される。
 甘く蕩けたマサキの表情を見下ろしているシュウの指は、マサキの菊座《アナル》に深く差し込まれたままだ。あっ、やだ。イク。またイク。達してはまた達《い》かされる。菊座《アナル》を弄られることに慣れきったマサキは、前立腺を刺激されただけで射精出来るようになっていた。
 何度目の絶頂《オーガズム》の前兆。足先でシーツを掻きながら、腰を浮かせてマサキはシュウに懇願した。お願い、イカせて。シュウ。お願い……。
「ベッドの中ではこんなに可愛いのに、どうして普段のあなたは私に対して尊大な態度ばかりを取るのでしょうね、マサキ。そんなにここで達《い》かされるのが好きなの? それとも、私に抱かれるのが好きなの?」
 答えられたらご褒美ですよ。恐ろしいことをさらっと口にしながら、シュウが指の動きを緩めた。その指先が紡ぎ出す微弱な快感。決定的な絶頂《オーガズム》には至らないもどかしさが、マサキの口を軽くする。どっちも、どっちも好き。それにシュウは満足そうに微笑んでみせた。
「我儘で欲張りな人ですね、あなたは。ほら、そんなに足を突っ張らせないで。きちんと開いてみせなさい。私の目に、あなたのいやらしい場所が欲望を飲み込んでいる様子が良く見えるように」
 その言葉にそうっと脚を開き、マサキは腰をゆっくりと動かした。強くマサキに刺激を与えてくるシュウの指。その激しさを増した動きに、けれどもマサキの飢えは満たされずにいる。
 もっと奥。もっと奥に刺激が欲しい。幾度達《い》かされようとも満足しきれない渇きがあるのはその所為だ。シュウの指先が辿り着く場所よりも奥、彼の男性器《ペニス》でなければ届かない場所にこそ、マサキの求めている快感がある。やだ、シュウ。もうそこでイカされるのは嫌だ。いよいよ高まりをみせつつある快感にマサキは泣いた。泣きながら懇願した。
「どうして欲しいのです、マサキ。達《い》きたいと云ってみたり、達《い》きたくないと云ってみたり。もう飽きましたか? それとも私の指では満足出来ない?」
 欲しい。絞り出すように、マサキは喘ぎ声の合間に言葉を吐いた。欲しいんだよ、お前のが。
 ふふ……と嗤ったシュウの声に、澱んだ空気が揺らぐ。引き抜かれる指。なら、もっとちゃんとねだって見せなさい。やり方は教えたでしょう? マサキの顔を覗き込みながら命じてみせる表情は、まるで猛禽類のよう。今まさに獲物を仕留めようとしている獣と呼ぶに相応しい面差しに、わかっている。マサキは脳の片隅で警鐘を鳴らしている自らの本能的な直観に、心の中で頷いていた。
 シュウはマサキが自らに屈する姿を見たいだけなのだ。それは無慈悲で捻れた支配欲。シュウはマサキが自らが辛酸を嘗めさせられた相手だからこそ、欲望に溺れさせることで自意識を保っている。ふたりの関係性が表では変わることがないのは、シュウのそうした捻くれた感情に拠るところも大きい。
 そこに愛があるのかないのか、マサキにはわからない。性行為の前後に優しさをみせてくる男は、決してマサキを毛嫌いしている様子ではなかったものの、さりとて刺々しい物云いを控えるでもなく。
 それでも、マサキは彼の支配から逃れることなど出来ない。
 マサキはベッドに身体を伏せた。そうして双丘を突き出すように腰を浮かせながら、シュウの舐めるような視線を耐えて、言葉を絞り出した。お願い、シュウ。お前の×××をここに挿《い》れて。キャビンに響く自らの声が、マサキには他人の声のように聞こえてくる。それだけシュウに欲望をぶつけるマサキの声は、甘ったるい響きに満ちていた。
 良く出来ました。そう答えたシュウの手がマサキの腰を掴む。そうして押し当てられる彼の熱く硬い昂ぶり。あっ、ああっ。やがてずるりとマサキの菊座《アナル》の中に、シュウの男性器が入り込んでくる。静かに取られた手首。両の腕を後ろに引かれたマサキは、胸と顔をベッドから浮かせて、彼の男性器が奏でる不規則な旋律《リズム》の快感に満足気に身を委ねていった――……。

「あれ、何だ。もうお前ひとりかよ」
 少しの惰眠を貪ったマサキは、未だにキャビンに戻らない二匹の使い魔を探すべく、艦内通路へと出た。早速というべきか、間が悪いと云うべきか、顔を合わせるなりシュウの不在を尋ねてくる甲児に、そうして盛大に顔を顰《しか》めてみせた。
「当たり前だろ。足の処置は終わってるんだぞ。いつまでもあいつに運び回られてたまるか」
「でも、それをシュウに強いたのはマサキくんなんでしょ」
 隣にはさやかの姿。このふたりは常にふたりひと組で動き回っているイメージがある。
「医務室までに決まってるだろ。この先、足が治るまでずっとなんて馬鹿らしいこと、甲ちゃんは俺が頼むと思ってるのかよ」
 思ってるけどな。甲児が口にする。
 思ってるけどね。さやかもまた口にする。
 シュウと自分の関係は他人の目にはそう映っているものなのだろうか? マサキは目を見開いた。もしかすると他人は自分たちが思っているほど、自分たちの関係を険悪なものとは捉えていないのかも知れない。だったらもう少し、素直にシュウと付き合ってみるか……そう思いかけて、でもそれはそれで嫌だ。マサキは眉を顰めた。
 つまらない自尊心《プライド》がそう思わせているのは承知している。それでも。
 マサキはこの秘められた関係を気に入っているのだ。あの男の本性を知るのは自分ひとりでいい。そして、マサキの本性を知るのもあの男ひとりでいい。
 何だよ、黙り込んで。甲児の声にはっとなったマサキは、そうして何度目の嘘を口にする為に、表情を取り繕いながら彼らに向き直った。けれどもマサキが嘘を吐くより先に続く甲児の言葉。まあ、お前らは一生そうやって惚気てればいいんだよ。
 今度のマサキはその意味を即座に悟った。
 かあっ、と頬が熱くなる。やっぱりな。それに対して、甲児とさやかは茶化すでもなく、足が治るまでいちゃついてたらどうかねえ。そんなことを口にしてみせた。
<了>



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