今日はさっくりです。
昨日今日とドライアイが酷くて、涙が止まらないわ、頭痛もしてくるわで思うように創作活動が出来なかったんですが、先ほど「もしやこれは肩こり由来では?」と、ストレッチをしてみたら想像以上に効きました!
肩こりを馬鹿にしてはいけないですね。
明日はおせちの準備、明後日は友人と初詣と予定があるので、あんまり創作時間は取れないのですが、思った以上にこの作品読まれているので、きちんと更新出来るよう頑張ります!
リクエストもまだまだお待ちしております!
何でもいいよー。リューネ×マサキとかでも!(この左右である)
ではでは、本文へどうぞ!
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明日はおせちの準備、明後日は友人と初詣と予定があるので、あんまり創作時間は取れないのですが、思った以上にこの作品読まれているので、きちんと更新出来るよう頑張ります!
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<すき。>
距離を近くしたテリウスとマサキだったが、正式に付き合っている訳ではなかった。
譲れないものを絶対に譲らないのがマサキの美徳だ。確かに彼は強気に迫られると、勢いに負けて相手の要求を呑んでしまうことがままあったが、それが当たり前となってしまっては、無理難題に直面することも多い魔装機神の操者は務まらない。公私の区別は付いているのだろう。彼は信念にかかわる問題にあっては、容赦なく相手を切り捨ててみせたし、場合によっては、問答無用で武力を揮ったりもしたものだ。
――お前のことをそんな風に見たことがねえんだよ。
告白のときに、テリウスに云い返されたマサキはあからさまに困惑した様子をみせた。
八の字に歪んだ眉に、踊る視線。答えを探すように視線を宙に彷徨わせていたマサキは、恐らくは、テリウスの告白を真実だと感じ取ったからこそ、その重みに自分がどう応じるのが正しいのかを考えていたのだろう。けれども、彼は適切な返事を見付け出せなかったようだ。ややあって、縋るような視線をテリウスに向けてきながらこう口にした。
――だからどう返事をすればいいのか、わからねえ。
マサキ=アンドーという青年は愚直だ。自らと全く関りのなかった世界の平和の為に、その身を差し出すことが出来るぐらいに。
粗野で粗暴な面が目立つが故にあまり顧みられることがなかったが、彼の本質は純粋にある。自らに与えられた使命を全うすべく、ひたむきに苦難の道を歩む。天分の才に勝る彼は、求道者のようなストイックさは感じさせなかったが、努力なくして掴み取れる栄光でもない。救国の英雄――剣聖ランドールの名に相応しい活躍は、彼が目指すべき未来を疑うことなく邁進し続けた証拠でもある。
流石は風の精霊サイフィスに選ばれし操者。彼の魂は何にも染まらない輝きに満ちている。
それは無垢と云い換えても間違いではなかった。
他人からの告白に、傲慢にも排斥するような態度を取っていたマサキ。それは自らの性格を把握していたからだけでなく、彼の一番弱くて柔らかい部分――その無垢な魂を守る為でもあったのだ。
だから彼は、刃のような己の防御《ガード》を突き抜けてきたテリウスに、それ以上の拒否が出来なくなった。いや、曖昧に済ませていい話ではないと気付いたといった方が正しいか。
いずれにせよ、根が愚直に出来ているマサキにとって、テリウスの反撃に近い返答は、それだけ自らの心を揺さぶるものであったようだ。
いつもはラングランの自然のように力強い生命力を感じさせるボトルグリーンの瞳。それがあそこまで弱々しく瞬くとは、さしものテリウスも思ってはいなかった。何と云っても、誰かに好意を寄せられるのに慣れているマサキのことだ。軽くいなされるに決まっている。自ら好意を打ち明けておきながらおかしな話だが、あの瞬間のテリウスは自らの予測を妄信的に信じていた。
だからこそ、マサキの返答に、テリウスは彼の誠意を感じ取った。
――なら、お互いを知るところから始めようよ。
それに対してマサキは不思議そうに首を傾げていた。
――オトモダチから始めるってか?
テリウスとしては、勝算があってした提案ではなかった。むしろそれは、このまま拒否をされたくないといった未練に近かった。
それもそうだろう。彼に好意を寄せる|恋敵《ライバル》の中には、彼と日常をともにしている仲間もいる。自分を知ってもらえる機会を多く持っている彼女らと比べて、テリウスには殆どと云っていいほどそういった機会がない。
条件面で云えば、マサキにとってのテリウスは、ひと山幾らで数えられるような一般女性たちと同じだった。
だったら、せめて彼の仲間と|等しい《イーブン》な立場に成りたい。
その上でマサキに断られるのであれば、テリウスとしては納得がいく。殆ど接点のない関係値。少なくとも、そこから半歩ぐらいは先に進んだ上で玉砕したのだと云えるのだから。
――そうだよ。先ずは僕のことを知ってもらわないと話にならないしね。
――わかった。
意外にも、マサキはテリウスの提案をすんなりと受け入れた。
きっと、友達付き合いぐらいであれば、自分には害がないと思ったのではないだろうか。そう、お人好しな彼は、ほど良い対人関係の距離感がわからないのだ。寝食をともにするような密な付き合いを仲間としていることもある。それと比べれば、偶のテリウスとのデートぐらい大したことがないと考えたのかも知れない。
だからテリウスは適度に間隔を開けつつ、マサキをデートに誘った。彼に嫌気を感じさせないぐらいの距離感を探るように、観光スポットや街、娯楽施設と、様々なデートコースを回った。そこで目にしたマサキの生き生きとした表情! 普段の付き合いでは見られないマサキの無邪気な一面を目にしたテリウスは、その豊かさが想像通りであったことに例え難い喜びを覚えたものだ。
けれども、人間とは欲深い生き物だ。
ひとつ欲が叶えば、次の欲を叶えたくなる……そうして無限に湧き出る我欲の虜となってゆく……だからテリウスは、頃合いを見計らって、『友達』の先へとマサキとの関係の駒を進めることにした。
かといってマサキの返事を急ぎはしない。ただ、恋人の真似事をしてみるだけ。
それは悪巧みにも似た思考だった。
――ねえ、マサキ。手を繋いでみない?
恋愛に初心なマサキならば、受け入れてくれるかも知れない。五分五分の賭けに、テリウスは勝った。
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