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あおいほし

日々の雑文や、書きかけなどpixivに置けないものを。

インモラルオブザーバー(8)
今回は短いです!さっくり終わるよ!
エロって難しいね!笑

<三次創作について>
初出を明らかにしてくださればOKなのです。ついでにサイトへのリンクを貼っていただければ嬉しいですが、そちらは強制しません。(あった方が私を知らない人にとっては親切かなー?ぐらいなので)私は面倒臭がり屋なので笑、一々お伺いを立てる必要もございません!あ、描(書)いたよー。って報告はしてもらえると、私が小躍りして見に行きます!以上です!

拍手、コメ有難うございます。励みとしております。中々思うように書けないスケジュールが続きますが、休みの日にそれを取り返せるよう頑張ります!


<インモラルオブザーバー>

 ――やだ、やめ。いく、いく。ああっ、ああっ、あああっ……
 けれどもシュウは、ぎりぎりのところでマサキを達させようとはしないのだ。
 我慢なさい。たったひとことで、潮が引くように身体から取り去られてゆく快感。「お、前……いい加減に……」マサキは歯を食いしばるも、快感が過ぎ去ったからといって、高ぶった男性器が直ぐに鎮まる筈もない。
「夜は長い。あなたを可愛がり尽くすだけの時間があるくらいにはね。あなたもそう簡単に絶頂《オーガズム》を迎えてしまっては面白くないでしょう、マサキ」
「巫山戯ろ……お前、いつもそうやって……」
 身体の隅々まで貪り尽くした快感の残滓が、そこかしこに記憶となってこびり付いている。マサキは駄々をこねたくなるような本能的な衝動をぐっと堪えた。理性はとうに風前の灯火だ。もどかしさを極限まで煽ってくるシュウの催眠暗示に、つ……と、マサキの瞳から涙が零れ落ちる。
 頬を伝う雫。それを舌で舐め取ってゆきながら、シュウがクックと微笑《わら》う。
「ここでは出来ることに限りがあるのが残念ですよ、マサキ。可愛い私の愛玩具。誰の差し金か知りませんが、本を差し入れてくれるぐらいなら、あなたを可愛がれる玩具《グッズ》を差し入れてくれた方が実利に適っているでしょうに」
「ここを何処だと思ってんだ。お前、捕虜って立場を忘れてるだろ」
 シュウの自らの立場を全く顧みない発言に、流石にマサキの目が覚めた。けれども、端近にある憎たらしいぐらいに取り澄ました笑顔。マサキは横目でシュウの表情を窺った。獰猛で残虐な光を孕む眼差しに、彼の本気度が窺える。
「持って来てはくれないの、マサキ」
「馬鹿野郎。俺はお前の相手だけをしている訳には行かないんだぞ。あんなの使いまくったら腰が立たなくなる」
「持って来て」
「人の話を聞けよ、お前。捕虜の癖に我儘にも限度がある」
「その割には身体を疼かせているようですが」
 嗜虐と被虐。シュウによって開かれた未知なる世界への門は、たったそれだけの遣り取りだけでも、マサキの身体を猛烈に疼かせた。
 熟れた果実が果汁を滴らせるが如く、濡れぞぼる男性器。そこに注がれているシュウの視線に、マサキは自分を取り繕うことの愚かさを思い知った。
 心の中の天秤が振れ出す。あの快感が欲しい。シュウのあられもない欲望を耳にしただけで快感が湧き出てくる身体。その欲望に限りはない。はあ……マサキは喉に溜まった熱い吐息を喘ぎ声とともに吐き出した。
「約束してくれたらご褒美ですよ」
「これ以上、何があるって云うんだよ……」
 腿へと伸びてきたシュウの右手が、やんわりとマサキの男性器を握る。赤く照り輝く淫猥な肉棒。ゆるく陰茎を扱き始めたシュウが、左手を陰嚢の奥へと潜り込ませてくる。直後、蕾を探り当てた彼の指が、ぷくりと膨れ上がった菊座を割る。
「欲しくはないの」
 シュウの両の手が与えてくる滑っこい快感に、上がる喘ぎ声。マサキはよがった。快楽に大小あれど、彼の手で与えられる快感に勝るものはない。
 全身を支配尽くされた感のある催眠暗示での強制的な快楽も、確かに理性を手放すぐらいに気持ち良かったが、射精を終えた後の満足度には大きな開きがあった。彼がわざわざ手間をかけて抱くのは自分しかいない。その事実に深い悦楽を覚えるようになっていたマサキは、だからこそ催眠下での絶頂《オーガズム》よりも、生身の彼が与えてくる快感での絶頂《オーガズム》を求めてしまう。
 ――はあっ、ああっ、ああ……シュウ……ッ……
 声を震わせ、脚を開き、腰を振って、集中的に快感を送り込んでくるシュウの手から更なる欲求を掴み取る。
 脳に穴が開いているのではないかと錯覚するほどに蕩けてゆく身体。ああ、シュウ。挿入《いれ》て……お願いだから、挿入《いれ》て……ままならなさ持て余したマサキはねだった。じとりと湿った、けれども甘い声。自分の声ながら、酷く淫猥に聞こえる。
 素直に求める言葉を吐けないマサキを、シュウは躾だと云っては指一本触れることなく快楽に漬け込んだ。催眠暗示。羞恥に晒されたマサキは、ひとりでは快感に溺れきれないことを悟った。
 だからこその催促。教えられた通りに求める言葉を吐いたマサキに、けれどもシュウは冷ややかだった。
 約束してくれたら挿入《いれ》てあげますよ。笑いを堪えているのがわかる声。彼はマサキを快楽で服従させる瞬間に、この上ない悦びを感じる人間であるのだ――幾度となくこうして彼に云うことを聞かせられてきたマサキは、それを知っているからこそ、そのぐらいなら……と、彼のささやかな要求を呑むことにした。
 自らが与している勢力に加われというマサキの誇りを誹った要求と比べれば、遥かに心理的抵抗は生じ難い。わかったから。そう口にしたマサキは、褒美を与えるべく添えられたシュウの手が導くがまま腰を上げた。そして菊座にあてがわれた男性器を体内に飲み込むべく、ゆっくりと腰を落としていった。


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