忍者ブログ

あおいほし

日々の雑文や、書きかけなどpixivに置けないものを。

わからないことはわからない
白河のミサキへの想いを皆様はきちんと理解されておられるんだなあと、先日、Xで他の方々のポストを見ていて思ったんですよね。

※私の個人的な話が幾つか出てきますので、そういった話が苦手な人は読まないでください。



個人的な話で恐縮なのですが、私は母親と「そりが合わない」という理由で縁を切った人間です。なので白河に限らず、世の人々の親に対するある種の執着心が全く理解出来ません。
肉親とは云いますが、親も人間なので相性があります。そうである以上、他人と同じです。相性が悪ければ離れた方がお互いの為。私はそう考えているからこそ、自分の精神的なストレスを少しでも減らすべく、母親と縁を切ることに決めました。

まあ、向こうは自分が生んだ子どもというだけで、妙な執着心(自分が世話をしないと的な)を抱いているようなのですが……それはさておき、お陰で私の生活は非常に穏やかです。母親と距離が近い頃の私には困った癖(異食など)がいくつかあったのですが、母親と離れたことでそれも消失しました。もういいことしかない。

だから白河のミサキへの想いだけはどうしても理解出来ないのです。

勿論、彼が母親に刺されたのは邪神教団の――ひいてはサーヴァ=ヴォルクルスの所為でありますし、そうである以上、そのまま捨て置けはおけないとは思うのですが、では自分が彼と同じ立場であったとして、事件後もミサキの実子としての愛情をミサキに捧げることが出来るかと云われると、そんなことは絶対にない訳ですよ。

理由はどうあれ、自分に刃を向けてきた人間を無条件で許せるのか?

A.無理じゃね?

だから彼は女嫌いになったんでしょう?と云われればそれまでなのですが、神ならぬ人の身と白河自身が語っている以上、彼自身自分の人間性に自覚があるのは間違いありません。では、その苦悩は誰に向けられているものであるのでしょう。
シュウマサ女としてはマサキと答えたくなるのですが、ここは真面目に答えることにして、恐らくそれはサーヴァ=ヴォルクルスに精神を支配された自分自身の弱さであったり、或いは世の女性に苦手意識を抱いている自分自身の愚かさであったりするのではないでしょうか。いずれにせよ、それはどちらも同じ出来事をきっかけとした白河の弱点である筈です。

その根源こそがミサキですよね。

この二点は根本を同一とするものである訳ですよ。だから白河を理解する上では避けて通れない問題ではあるのですが、悲しいかな。私は母親に対する執着心がない。故に彼がミサキに対してどういった想いを抱いているのかが、全くといっていいほど理解出来ないのです。

私は幾つか彼と似通った点を持っているにも関わらず、です。

女嫌いになるほどですから、少なからず「母親であるミサキ」に対する執着心を白河が持っているのは間違いありません。ではそれが愛情であるかと問われると、母親に執着心のない私はどうなのだろうと思ってしまうのです。
何故なら彼は論理的且つ利己的な合理主義者です。ゼオルート然り、ルオゾール然り、サフィーネやモニカ(この二人に関しては思いとどまっていますが)然り……目的の為に他人との縁を冷酷に清算出来る人間、それがかつてのシュウ=シラカワの本領でした。
無論、仲間との付き合いで変化してゆく部分もあるにはあるのですが、合理主義であることには変わりないですよね。魔装二部の邪神ルートの話になりますが、ルオゾールのアストラルシフトを解くのは自分でなければならないと彼が決めたのには、以下の三つの理由がある筈です。

1.能力に優れた自分が行った方が話が早い
2.他人を根本的に信用していない
3.自身の因縁の清算

2と3はさておき、1です。これが合理主義でなければ何でしょう?

冷酷なまでに合理主義者な白河が母性などといった幻想にいつまでも捉われる、そういったことがあるのだろうか? 母親に執着心のない私は、常にそこでこの問題に対しての考えが止まってしまいます。肉親への愛情と合理主義。私は合理主義が勝る人間だからこそ尚更に。

あなたはどう思いますか?

私は愛情が勝ることもあるんじゃないかと――執着心がない故に思ってしまうのです。だからこそ、他の方の彼のミサキへの想いに対する解像度の高さに驚くのです。そしてこう思うのです。三十年以上好きなのに、私はまだまだ彼を理解出来ていない。

でもそれは口惜しさではなく、喜びに満ちています。

まだまだ私は彼について考えることが出来る。これって凄いことだと思いませんか?魔装の発売から三十周年が経つのに、まだ考えられる余地があるんですよ!白河愁という男は!!!!!!

いやー、沼ですね。彼は本当に沼です。
その素晴らしさを語ろうと思って筆を執った次第です。伝われ、この想い!!!笑









PR

コメント