今日はお早めに!!!
ちゃんとRしましたよ!
しっかり文字数も取りました!褒めて!笑
これにて年内の更新は終了です!今年もお世話になりました!
来年もどうぞよろしくお願いいたします!
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<すき。>
キッチンにバスとトイレ、リビング兼ダイニングにベッドルーム。2Kのこぢんまりとした間取りの自宅は、けれども王宮暮らしの長かったテリウスにとっては、初めて手に入れた自分の城だった。
いつでも無遠慮にプライベートエリアに踏み込んでくる側仕えの侍従たち。彼らのいない生活は、王宮生活に窮屈さを感じていたテリウスに限りない解放感を感じさせた。他人の干渉を受けずにいられる空間。細々としたインテリアを買い集めて、自分好みに飾ってゆく楽しみを、テリウスはこの年齢になってようやく知ったのだ。
丁寧に作り上げてきた空間に、マサキを上げることに不満はない。むしろ愛しい人こそが、この大事な聖域の最後のインテリアだ。静かな環境にひっそりと建つ自宅にマサキを招き入れたテリウスは、逸る心を抑えきれずにいた。
――ねえ、マサキ。僕の家に来ない?
下心はあった。けれどもそれ以上に、街にひしめき合う人々の視線がマサキに集まるのが耐え難かった。
救国の英雄。整った容姿の持ち主である彼は、道を往くだけでも女性から注目を浴びた。テリウスにはそれが誇らしくもある半面、じれったくもあった。彼の魅力を他人と共有しているようなもどかしさ。それを知るのは自分だけでいいのに。
明確な嫉妬は、マサキとの距離がそれだけ縮まったからだ。わかっていても、寛大にはなれない。マサキも人混みに疲れていたようだ。まだまだ昼下がりであるにも関わらず、すんなりとテリウスの誘いに応じてきた。
――ゆっくり出来る場所の方がいいよな。気を張らずに済む。
そのマサキは、何度目の来訪になるテリウス家のベッドルームで、ベッドの端に腰掛けて落ち着かない様子でいる。それはまるで、テリウスとマサキが初めてキスした日のように。きっと照れ屋な性格がそうさせているのだ。いつまでもふたりきりの時間に慣れた様子を見せないマサキに、テリウスの口元が緩む。
――お試しのキスをしてもいい、マサキ?
お試しの手繋ぎの次はお試しのキスだった。指を絡めるだけでは足りない。熱情に急かされたテリウスは、邪な気持ちでマサキにそう持ち掛けた。
とはいえ、テリウスとしては流石にこれはマサキが拒否するだろうと思っていた。中途半端を許さないマサキからすれば、手を繋ぐだけでもかなりの譲歩である筈だ。それを更に口唇まで寄越せなど、幾ら押しに弱い彼でも限度を感じるに決まっている。
ところがマサキの反応は違った。
多少の途惑いはあったが、それは時間にすると五秒ぐらいの沈黙だった。わかった。と、あっさりとキスに許可を出した彼は、驚くことに、重ねられたテリウスの口唇を味わう余裕さえみせた。
もしかすると、それはテリウスがマサキに『答え』を急かさなかったからであるのかも知れなかった。これはあくまで答えを出す為の通過儀礼。そう考えられる状況に置かれたことで、マサキは自身の|道徳心《モラル》の壁を崩したのだろう。元々、頻繁にプラーナを枯渇させては補給を受けている青年でもある。むしろマサキからすれば、それは日常生活の延長にある行為であったのかも知れなかった。
だからテリウスは遠慮を捨てた。
口唇を重ねるだけのキスから、長く舌を絡め合うキスへと――時に啄み、時に吸い、時に舐める。様々な形でマサキの柔らかい口唇を味わったテリウスは、いよいよ高まった自身の欲望を、せめて一度だけでも叶えたいと更なる提案をマサキに持ちかけた。
お試しのセックス。
関心はあったようだ。一回だけならと妥協をみせたマサキを、テリウスはひたすらに愛でた。
そしてそれまでの夢想を形にするように抱いた。
勿論、即座に挿入に迫るような野暮な真似はしなかった。うなじから背筋、臀部からかかと、そうして鎖骨から胸、腹を経て、男性器を含む陰部へと。指を這わせ、手のひらで撫で、舌で舐る……これまで抱えてきた想いの丈をぶつけるように、テリウスは時間をかけてじっくりとマサキの身体を愛撫した。
始めの内は声を殺していたマサキだったが、その我慢も時間の経過とともに崩れていった。ひくりひくりと震える肌に、甘ったるい喘ぎ声。瞳を潤ませて自らの愛撫に身を委ねているマサキに、テリウスは愛しさが幾層にも積み重なってゆくのを感じていた。
――あ、ああ。ん……んんっ……
他人からのスキンシップに不慣れであるのか。それとも感じ易い性質であるのか。どこに触れてもマサキは面白いように反応した。特にわき腹と背骨の底を攻められるのに弱かった。ああっ、ああっ。腰を浮かせて喘ぐ彼の姿は、それまで密かに溜め込んできた様々な妄想を吹き飛ばすくらいに意外性に満ちていて、いつか彼を手放す日が来るかも知れないという現実をテリウスの脳内から吹き飛ばした。
――お前、も……
そうした感情が欠片ぐらいは伝わったのだろうか。いや、三度ほど射精したあとのマサキのことだ。もしかすると、未だ射精に至っていないテリウスに申し訳なさを感じていたのかも知れない。いずれにせよ、息も切れ切れに口にしたマサキは、自ら脚を開いてみせると、幾度も舐られたあとの濡れそぼった菊座へとテリウスを導いていった。
その瞬間にテリウスが覚えた高揚感!
無理はしないで。そう囁きかけながらも、テリウスの胸は高鳴った。だって、俺ばかりじゃねえか。しおらしく返してくるマサキの揺らめく瞳が、またテリウスの欲望を煽った。そこに隠しきれない期待を読み取ったテリウスは、なら――と、彼の厚意を有難く受け取ることとした――……
「緊張してる、マサキ?」
あれから幾度マサキとセックスに及んだことだろう。テリウスは回数を数えかけて、その数の多さに途中でカウント止めた。
「そりゃ……」
だのにこの世慣れなさ。それが愛おしくて堪らなくなる。ベッドに乗り上がったテリウスは、溢れ出る気持ちが彼を壊すことがないようにと、マサキの身体を背後からやんわりと抱き留めた。
「いつまでも変わらないね、君は」
初めて男性器を受け入れたマサキは、決して快いものではなかったその体験を、けれども避けるような真似はしなかった。後からくるんだな。テリウスの知らないところで痛みと戦ったらしいマサキは、のちにそうテリウスに語って聞かせてきたものだったが、だからといって、二度目のお試しセックスを断るようなこともなく。
だからテリウスは調子に乗った。
二度目があれば、三度目がある。三度目があれば、四度目も。
欲望の赴くがまま、何度も。会う度に身体を重ねることが当たり前になってから大分経ったが、マサキのスキンシップに不慣れな様子は変わらないままだ。
曖昧な関係を続けることに対する躊躇いもあってか。彼が積極的にテリウスにアクションを起こしてくることはない。テリウスの要求は受け入れてはくれるが、羞恥を捨てきれずにいるのだろう。彼の口での奉仕はぎこちなさが勝る。
それでもテリウスは幸せだ。恋しい人をここまで近くに置いておくことが出来る……いずれ終わってしまうかも知れない関係でも、覚えたマサキの温もりの記憶がテリウスの中から消えゆくことはないだろう。何より今の彼はテリウスの求めに従順だ。願えば叶う関係。それがテリウスの心を満たしてくれたし、また貪欲にもさせた。
「服、脱ぐ? それとも脱がせる?」
テリウスの問い掛けに、脱ぐ。と返してきたマサキが、自らを抱き締めているテリウスの腕を擦り抜けて立ち上がる。
服を脱ぐことに羞恥を感じることはないようだ。一枚、また一枚と、躓くことなく服を脱いでゆくマサキを視界の隅に、テリウスもまた服を脱いでいった。
シャツにパンツ。肌着に下着……
床に積み上がったふたり分の衣服。それをそのままに、テリウスはマサキの手を取った。
爆発寸前の心臓が、テリウスの全身を脈打たせている。来て、マサキ。テリウスはマサキをベッドの上に導いた。そうして、シーツの上で向かい合うようにして座り込む。
口付ける。
過酷な環境での任務に従事することも多いからだろう。荒れていることも多いマサキの口唇だったが、その感触はふんわりとしたものだ。剣を握り続けて硬くなった彼の手のひらとは真逆の柔らかさ。マシュマロのようなそれを幾度も啄みながら、テリウスはマサキの素肌へと手を伸ばしていった。
前髪を掻き分けて額。額から頬。頬からうなじ。うなじから首筋を経て鎖骨へと。撫でるように手を滑らせてゆく。擽ったそうに身を竦めたマサキの口唇を啄みながら、そうして、いよいよ。葡萄の実のようにぷくりと膨れている彼の両乳首にそろりと指を這わせていく。
ん。と、小さく声を上げたマサキが、テリウスの指の動きに合わせて肩を震わせる。ん、んん……洩らした声の分だけ開いてゆく彼の口唇。誘われるがまま、テリウスはそこに自らの舌を差し入れた。
――ん、んん。んん……
乳首を撫でながら舌を絡めていけば、堪えきれなくなってきたようだ。マサキの舌がゆるゆると動き始めた。可愛い。テリウスはマサキの潤んだ瞳を間近にして、そう思わずにいられなかった。
更に乳首を愛撫してやりながら、テリウスはマサキの表情を窺った。与えられる快感に身を委ねているマサキの顔は、マサキ以外に性交経験のないテリウスでもそれと知れるほどに蕩けている。これが恋愛事にストイックな青年と同一人物が見せるもうひとつの顔――。
テリウスはごくりと喉を鳴らした。この顔を知るのは、自分だけだ。そう思った瞬間、テリウスの身体がかあっと熱くなる。
押し倒したい。
テリウスはなるべく丁寧に、そうしてゆっくりとマサキの身体をベッドに沈めた。好きだなあ。口唇を離して口にする。
「……知ってる」
「でも、マサキ。君は知らないでしょ。気持ちが満ちると言葉になるってこと」
何を考えてマサキが繰り返し、自分とのお試しセックスに応じてみせるのか。テリウスにはわからなかったが、彼としてはテリウスの想いを蔑ろにしているつもりはないようだ。一瞬、言葉を詰まらせはしたものの、そういった考えもあるんだな。と、口にする。
「俺は減るんじゃないかって思っちまうんだよ」
「口にしたぐらいじゃ気持ちは減らないよ」
「云うことに慣れちまうっていうかさ……最初はそうでも、そのうち、特に何も思ってなくても云えるようになっちまうんじゃないかって考えちまうっていうかさ……」
「なら、僕がそうはならないことを証明するよ」
どうやらマサキは、永続的な愛の存在を信じるような性格ではなかったようだ。大胆不敵に敵地に踏み込んでゆく戦士とは思えぬ発言。臆病さを覗かせたマサキに、テリウスは彼が想いを告げられることを嫌がる気持ちの本質を掴んだような気がした。
最初期に地上から召喚された魔装機操者の候補生たちは、天涯孤独の身であった者も多かった。地上世界に身内を残さないからこその思い切りの良さ。そういった理由でラ・ギアスに残ることを選んだ彼らの中にマサキが含まれているのか、テリウスはマサキの背景を殆どと云っていいほど知らなかったが、彼が孤独を知っているが故に、他人からの好意が薄らいでいくことに怯えているのはわかった。
「大丈夫だよ、マサキ」テリウスは今一度、マサキに口付けた。「だって、生半可な気持ちじゃ、君に好きだって云えないでしょ」
そうして、マサキの返事を待たずに舌を耳朶へと滑らせた。
救国の戦士、マサキ=アンドー。またの名を剣聖ランドール。
ラ・ギアス世界に躍り出た英雄を恋人にするのには、それ相応の覚悟が必要だ。釣り合うだけの実力がなければ、押し潰されることもあり得る。そういった意味で、マサキが持たぬ能力に秀でているテリウスは運が良かった。マサキに要らぬ劣等感を感じることがない。
それでも、告白をするのには勇気が要った。
何せ相手には事欠かない青年だ。ラ・ギアス随一の知名度を誇る有名人。それを敢えて独りで生きているのだから、そもそもからして恋愛に興味がないのは明らかだった。
それがこうして、自分と肌を重ねるに至っている。テリウスは自らの愛撫に呼応するマサキの乳首を弄びながら、ゆっくりと舌を下方へと移動させていった。うなじから首筋、肩の窪みに鎖骨……肌を滑る舌にマサキが喘ぎ始めるまでそうは時間はかからない。僕は狡いんだ。よがるマサキを真下に、テリウスは胸の内で呟いた。
手にした宝物を、手放したくない。
テリウスがマサキに答えを急かさないのは、その決断が自分をマサキから遠ざける結果になりはしないかと恐れているのは勿論であったが、優柔不断な面のある彼をそのままにしておきたかったからでもあった。
そう、テリウスはマサキに迷い続けていて欲しいのだ。ウエンディとリューネを選べないのと同様に、誰をも選ばぬままでいて欲しい。そうすれば、いつまでもこの関係を続けていける。それが愚かなテリウスが出したマサキ攻略の解だった。
――あっ、ああ。いい。そこ……
その、利己的な感情の赴くがまま、テリウスはマサキのしなやかな肉体を愛撫で蹂躙した。胸板を伝わせた舌。背中を抱えて、乳首を吸う。ぶるりとマサキの肌が震えた。乳輪を辿ること数度。テリウスは更に下へと舌を滑らせていった。
ああ……と、感極まった溜息がマサキの口唇から零れ出る。
日頃は意地っ張りな面が目立つマサキだが、快感には正直だ。顔を見ずとも知れる耽溺っぷり。その度合いに、テリウスは笑みが浮かぶのを止められなかった。ただただ可愛くて、そして愛しくて仕方がない。理性で覆われているのが戦士のマサキであるのならば、本能に飲み込まれているのがベッドのマサキだ。それこそが無垢。テリウスはマサキの柔らかな部分に触れているという実感に胸を熱くした。
元々、あまりいい噂を聞かない少年だった。
能力はあるが、精神性に乏しい。王宮時代のテリウスが耳にしたマサキの評価は、彼の精神の未熟さを指摘するものが多く、マサキと直接的な接点を有していなかったテリウスにその資質を大いに疑わせたものだった。
とはいえ、そうでなくとも他人に関心が薄いテリウスは、そうした自らの思考を直ぐに忘却してしまったものだったけれども。
それがどうだ。
シュウを向こうに回しての激闘ぶり。ついには彼を討ち取った彼の逞しさに、テリウスは舌を巻かずにいられなかった。何といっても相手はあのシュウ――クリストフである。王弟の息子として生を受けた彼の出来の良さは、幼少期から折り紙付きだ。それは彼が有している称号、|総合科学者《メタ・ネクシャリスト》にも表れている。
知力に武力、そして魔力。反則的な能力を有する従兄を斃してみせたマサキに、テリウスが一目置くようになったのはだからだった。
もしかすると、彼は噂が当てにならない人間であるのかも知れない。
テリウスにとって、興味深い対象のひとつであるシュウが、彼にしては驚異的な関心を寄せているようだというのも影響した。マサキを知りたい。日々加速する想いは、知らずテリウスを浸食していたようだ。気付けば彼の姿を目で追い、気付けばその一挙手一投足に胸を躍らせている始末。自らの並々ならぬ関心に、もしやとテリウスが思った時にはもう手遅れだった。
誰しもが見られないマサキの態度が見たい。
誰しもが見られないマサキの表情が見たい。
誰しもが見られないマサキの姿が見たい。
日々募る恋しさと欲求。彼が欲しい。情熱は妄想を駆り立てた。恋人に向けて彼はどんな風に微笑むのだろう。どんな風に好意を告げるのだろう。マサキと過ごす時間の夢想に限りのなくなったテリウスは、自らの夢想に区切りを付ける為にマサキに告白をする決心を付けた。そうでなければ日常が壊れてしまう。そのくらいにテリウスはマサキへの想いに依存してしまっていたからこそ。
その結果が今だ。
抵抗を忘れた掌中の珠。これが愛おしくない筈がない。
テリウスは想いを乗せるように愛撫を繰り出した。それに応じてよがり声を上げるマサキ。辺りを憚ることのない彼の生の姿は、これ以上となくテリウスの胸を満たしてくれる。
「好きだなあ……」
「わかってる、って……」
脇腹を執拗に攻めたテリウスは、その下にあるマサキの男性器に目を遣った。先端を濡らしている彼のシンボルが、切なげに天を仰いでいる。リアルな現実に覚える満足感。テリウスは続けてマサキの内腿に口を付けた。そこから膝、脛、足の甲とあますところなく舌を這わせていく。
――あっ、ああっ、ああっ。
マサキのよがり声ばかりが響くベッドルーム。彼は最早俎板の上の鯉だった。すっかり力の抜けきったその身体が、しどけなくシーツの海を泳いでいる。
「どう、マサキ? 気持ちいい?」
「ん……」
猥りがわしく緩んだ顔が、マサキが感じている快楽の度合いを示していた。そろそろ一度は|達《い》かせたい。テリウスはマサキの手を引いた。そうして彼の身体を起こさせると、入れ違いに自らの身体をベッドに仰向けに横たわらせた。この為に時間をかけたんだ。今日の目的を叶える瞬間がきたことを覚ったテリウスは、欲望に突き動かされるがまま言葉を継いだ。
「今度は一緒に気持ち良くなろうよ。あっちを向いて、マサキ」
男同士のセックスの遣り方に明るくないからだろう。照れ屋なマサキだったが、始まりからテリウスの指示には従順だった。何をしても素直に受け入れる。だからテリウスは、止め処ない自身の決して高尚ではない欲を限りなく叶えることが出来た。
今もそうだ。初めてのシックスナイン。どれだけテリウスは、この瞬間を夢に見たことか。
「そうそう。そしたら僕の顔を跨いで」
マサキの頭を逆側に向かせたテリウスは、そう口にしながら彼の脚を引いて自分の顔を跨がせた。目の前に露わとなるマサキの男性器。流石にマサキもテリウスの望みが何であるかに気付いたようだ。少し躊躇う様子を見せはしたものの、テリウスの股間に自らの顔を重ねてくる。
「咥えて、マサキ」
素直に口を開いたようだ。直後に男性器に感じる温み。ざらついた彼の舌が陰茎に絡み付く。テリウスは間近で口を窄めているマサキの|菊座《アナル》に指を挿し入れた。ぬぷりと飲み込まれてゆく二本の指。ぬるぬぬると抜き差ししてやりながら、硬く張っている彼の男性器を口に含む。
――んふっ、んっ。ん、んん……
テリウスはマサキの男性器をねっとりと舌を絡めて舐った。その合間に亀頭を強く吸ってみれば、刺激を受けた腰が耐え難そうにびくびくと跳ねた。快感に勝てないのだろう。マサキの口は度々愛撫を疎かにしたが、彼の口腔内に自らの男性器を収めているという事実だけでも充分だ。テリウスはマサキの気を削がない程度に緩く腰を振った。脳が溶けるような快感が押し寄せてくる。
マサキとのセックスはいつでもそうだ。この瞬間が永遠になればいいと思う記憶が常に更新され続ける。
それは紛れもない幸福だ。
魅力的な想い人、マサキ=アンドー。食べられても惜しくないとはこういった気持ちを云うのだろう。テリウスはマサキの菊座と男性器に愛撫を続けた。ややあって、どうやら我慢が利かなくなったようだ。マサキが腰を動かし始める。
そこからは早かった。つま先を突っ張らせたマサキが腰を揺らす。さして時間も経たずに射精を迎えたマサキの精液を、テリウスはひと思いに飲み込んだ。ひ、く。う。言葉にならない声がマサキの口から洩れる。活力を失った彼の男性器が、口内でだらりと垂れた。啜るようにしてそこから口を離したテリウスは、身体を起こして、未だ続く射精の余韻にぶるぶると腰を震わせているマサキの身体を抱き寄せた。そして雪崩れ込むようにしてベッドに身体を沈ませていった。
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