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あおいほし

日々の雑文や、書きかけなどpixivに置けないものを。

ZU-TTO(中-3):シュウマサ
もうどんどん甘くなるよー!

永久回路の威力の抜群ですね!めちゃ甘なシュウマサが気持ちいいー!!!!
頼むから一生そうやってラブラブしていてくれ……!

と、いうことで、R回になります。文字数的にはちょっと物足りないぐらいかも知れませんが、スイートな!シュウマサを!楽しんでいただけたらと頑張りました!読んでね!



<ZU-TTO>

 そうして、耳介へと口唇を近付ける。
 ソープの香りが匂い立つ髪を掻き分けて滑らかなカーブを吸い、先を細くする窪みに舌を挿し入れ、僅かに垂れ下がった厚ぼったい肉を食む。まだなのかよ。吐息の合間にもどかしそうに声を上げたマサキに、「もう少し、あなたを味わわせて」シュウはマサキの腰を浮かさせると、首筋から鎖骨、乳首へと口唇を滑らせていった。
「ん……」
 きちんと洗い上げただけあって、味らしい味のない肌。固く膨れ上がった乳首を軽く吸うと、ぴくりと震える。シュウは舌先を小刻みに動かしながら、マサキの腰を引き寄せていた手をなだらかな曲線の先へと下ろしていった。
 はあ……と、溜息にも似た声が上がる。
 引き絞られた体躯の中で、柔らかさを残す膨らみ。双丘の谷間に指を潜り込ませたシュウは、その奥で、口を窄めている菊座を柔く撫でてやった――と、刺激を求めるマサキの腰が揺れた。
 シュウと重ねた性行為の回数だけ、どこが快感を得やすいかを熟知したからだ。せっかちな面のあるマサキは、すぐさま強い刺激を欲しがった。今にしてもそうだ。散々愛撫を施された後だからだろう。とにかく|達《い》きたくて堪らない様子で、シュウの指を後孔の中に招き入れるように腰を振っている。
 シュウはマサキの乳首を深く吸った。うっすらと汗ばんでいる膨らみを口内で転がす。それが快感の呼び水となったようだ。あ。小さく喘いだマサキがシュウの頭を抱え込んだ。髪に絡むマサキの指。シュウはゆっくりと菊座の奥に指を忍び込ませていった。あ、あ。びくびくと腰を震わせたマサキの背がしなる。
 ――は、あ……も、と。も、っと、奥……
 せがむマサキの口唇を塞いで、指を抜き差しする。
 求めねだるマサキの姿は、他に替えの効かない媚薬だ。それは平静を保っているのが常なるシュウをして、理性を奪い取るだけの威力を持っていた。だからといって、簡単には|達《い》かせたくない……物足りなさを感じているのだろう。指が挿し込まれるのに合わせて腰を落としてくるマサキに、シュウは囁きかけた。そんなに先を急がなくとも、あなたの気が済むまで存分に可愛がってあげるというのに。
「この、馬鹿……どれだけ、俺が焦らされた、と、思、ってっ……」
「なら、自分で|挿入《いれ》ますか、マサキ」
 ぬとりと指を抜き取り、マサキの腰に手を添えれば、我慢の限界だったようだ。自ら双丘を割ったマサキが腰を落としてゆく。ずるりずるりと、少しずつながらも、確実に蕾の中に沈んでゆく自らの男性器。シュウはマサキの肌に口付けを繰り返しながら、彼がその全てを後孔に収めるのを待った。
 ややあって、マサキが腰を落としきる。
 シュウは顔を上げた。長く静かに息を吐いたマサキが、早く動けと云わんばかりな熱い眼差しをシュウに向けてくる。深き緑、森林の如きボトルグリーンの瞳に映り込むシュウの顔。うっすらと浮かんだ笑みは、ほんのささやかな悪戯心の現れだ。
 シュウとて人間だ。性欲はある。
 ましてや相手がマサキである。どうしてその欲を煽られない筈があろうか。
 だが、歳月を経るに連れ、果てて終わるといった単純な結末では満たされなくなっていた。むしろ、自身が果てることがなくても良くなった。ただ、マサキに触れていたい。シュウはマサキと睦み合うことで、彼の魂により近い場所に自分が振れているような気分を味わうようになった。
 この世で自分しか見られないマサキの快楽に溺れた表情。欲を剥き出しにシュウに迫ってくるマサキには、打算も躊躇いも自尊心もない。まさしく素のままのマサキ=アンドー。それをシュウは一分一秒でも長く眺めていたかったからこそ、マサキに長い愛撫を施すようになった。
 だからシュウは|微笑《わら》った。
 快楽に貪欲なのは好ましいが、シュウの愉しみを取り上げるのはいただけない。
 は、やく。口唇をわななかせながらマサキが喘ぐ。彼の身体をやんわりと抱き寄せながら、シュウは|明瞭《はっき》りと云った。「そんなに欲しいのなら、先ずは自分で動くのですね」
「な……お前、楽しようとしてるんじゃ」
「|達《い》きたがっているのはあなたの方ですよ、マサキ。ほら、動いて。大丈夫ですよ、私も後でちゃんと動きますから」
 僅かに訪れた沈黙が、マサキが抱えている悩ましさを伝えてくる。かといって、煽られた情欲はそう簡単には抑え込めるものでもない。ましてや欲に溺れることを知った身体だ。どうしてシュウの提案にマサキが逆らえたものか。
 この、小悪党。根負けした様子でマサキが言葉を吐く。
 けれども口で云うほどシュウを憎らしく感じているのではなさそうだ。額を合わせてきたマサキが、しどけなさを残しつつも、鋭さを増した瞳でシュウの顔を覗き込んでくる。
「その言葉、忘れるなよ」
 まさしくシュウの思惑通り。これに満足に覚えないシュウではない。
「あなた相手に嘘は吐きませんよ」
 頬を撫でながら云えば、するりと動く頭。次いでシュウの耳に口唇を寄せてきたマサキが、なら、する。と、甘えた声で口にする。
 直後、上下に揺れ出す彼の腰。引いては寄せる波のように、シュウの男性器を抽迭させてゆく。とはいえ、まだ躊躇いがあるのだろうか。それは非常にゆるやかで、他人事ながらもシュウはそれでマサキが満足出来るのか気にかかった。。
 それで足りますか? シュウは揶揄いの色を混ぜてマサキに尋ねた。もうちょっと。そう返してきたマサキの腰の動きの|速度《ピッチ》が次第に上がってゆく。
 ――あ、あ、シュウ。
 シュウはマサキの髪に頬を埋めた。
 ほんのりと空気に混ざる風の匂い。遠くで潮騒が鳴いている。
 シュウ。と、マサキが呼ぶ自らの名が心地良く耳を撫でる。はあ、ああ、シュウ。シュウ。一心不乱に快感を貪っているマサキの姿が、シュウには例えようもなく愛おしく感じられて仕方がない。シュウ、ああ、シュウ。繰り返し、繰り返し、彼の口を吐く自分の真の名。白河愁。この名をこの世にまたとない崇高なものとしてシュウが受け止められるようになったのは、マサキがその名を口にしてくれるからだ。
 不意に、胸が熱くなった。
 シュウはマサキの身体を抱えたまま、シーツの海に雪崩れ込んだ。深く交わったまま、マサキの身体を組み敷く。約束は守りますよ、マサキ。やっと楽になれると思ったのだろう。涙が滲む瞳に浮かぶ安堵の色。そのマサキの足を抱え込んで、シュウは彼のより深い場所へと。自らの男性器を叩き込んでいった。





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