忍者ブログ

あおいほし

日々の雑文や、書きかけなどpixivに置けないものを。

もう一回
スランプだったんです。

R字書きの存在意義とは何ぞや?と考えこむぐらいには、エロを書く気を失ってしまった自分に危機感を感じていた@kyoさん。ついに閃いた。

だったら短い話から始めればいいのでは?

ということで、シュウマサエロSSです。さっくり終わります。



<もう一回>

 熱い吐息を吐き出し切って、腰を引く。
 今しがた精を注ぎ終えたばかりのマサキの後孔から自身の男性器を抜き取ろうとしたシュウは、瞬間、首に絡んできた彼の腕にその動きを止めた。しどけなくも潤んだ瞳が、明瞭《はっき》りと熱情を灯している。
 もっかい……顔を重ねるようにして吐息混じりに言葉を吐いたマサキに、直ぐには無理ですよ。シュウは微笑んだ。
 長く続けた愛撫の果ての挿入は、既に幾度か達した後のマサキの身体を、いつになく情熱的にしていた。
 シュウよりも先立つこと五分ほど前。身体を小刻みに痙攣させながら果てたマサキは、その後も後孔に挿入を続けられたからだろう。再び高まりつつある男性器をシュウの下腹部に擦り付けてきながら、「やだ……」と、声を上げた。
 気位の高いマサキは、シュウに甘えてくることが殆どない。
 ふたりきりの空間であっても、それぞれ独立した存在であるかの如く行動するマサキ。彼は甘えを弱味と感じているらしく、スキンシップを拒む傾向があった。
 スキンシップ=甘え。マサキにとってシュウに甘えるという行為は、自身の誇りを捨てる行為であるようだ。そうシュウに感じさせるぐらいに、彼はいつであろうとマサキ=アンドーでいることに拘った。
 気が強く、素っ気ない恋人。彼を手懐けるのにシュウはどれだけの時間を費やしたことか。
 膝の上に乗せることから始めて、徐々に増やしていったスキンシップ。乏しい表情ながらも素直にシュウに身体を寄せるようになったマサキは、日常生活でシュウに甘えることを覚えるよりも先に、ベッドの中で我儘になることを覚えたらしかった。
 そんな淫らな恋人を、シュウが愛おしく感じない筈がない。
 体中の血液が流れ込んだような熱が、男性器に生じる。今直ぐに彼を滅茶苦茶にしたい――シュウはそう切望するも、失われた体力が蘇るまでには今暫らくの時間が必要だ。なあ、シュウ……口付けを求めてくるマサキに応えてやりながら、シュウはどう時間を稼ぐか思考を巡らせた。
「なら、その気にさせて、マサキ」
 剥がれた顔にシュウは指先でマサキの口唇をなぞった。熱で赤く染まった舌が、シュウの指を舐め取る。それだけ? 笑い掛ければ真意を覚ったようだ。
 身体を起こしながら腰を引いたマサキが、ゆっくりとシュウの男性器を後孔から抜き取る。そのまま、身を屈めた彼がシュウの股間に顔を埋めてくる。欲を前にして無防備になったマサキの姿。ねっとりと絡み付いてくる彼の舌の感触に、シュウは目を細めた。
 時折、シュウの様子を窺うかのように顔を上げてくる。
 うっとりとした眼差し。シュウはその頭を撫でた。日頃は子ども扱いをされることを嫌う彼だったが、性行為の最中のスキンシップは好ましく感じているようだ。どこか得意げな表情でシュウの男性器を咥え込んでは、深く飲み込んでみせる。
「何処でそういったことを覚えてくるの」
 先々の行為を想像しているのだろう。腰をひくつかせながら口で奉仕を続けているマサキに、シュウは意地悪く尋ねた。
 自尊心の高いマサキのこと。しかも義理堅くもある。他に肉体関係を持つような相手もいないとわかっていながら、シュウがこの手の台詞を吐かずにいられないのは、彼の羞恥心という殻を根こそぎ剥いでしまいたいからでもあった。
 そうでなければ、いつまで経っても、彼は恋人らしい表情をシュウに見せてはくれないからこそ。
 ずるりと男性器を吐き出したマサキが、ここ。と、短く答えてくる。
 そして、いつしか高ぶりきっていたシュウの男性器をやんわりと握り締めると、粘っこく陰茎に口付けてきながら、もう、いいだろ……と、掠れた声で誘いかけてくる。
「なら、来て」
 シュウはマサキを膝の上に乗せて、上半身をベッドに倒した。シーツの海から見上げるマサキの肢体は、見下ろしている時よりも淫猥だ。日焼けの跡がくっきりと浮かぶ肌を伝う汗。白く浮き立った身体の線が例えようもなくなめかましい。
「楽……しようと、すんなよ……」
 意図を覚ったマサキが、一瞬、困惑したような表情を浮かべる。
「好きに使わせてあげようと思っただけですよ、マサキ。それとも達《い》きたくない?」
 シュウはクックと声を潜ませて嗤った。
 残酷な二者択一。自分で動くか、終わりにするか。提示された条件に、マサキの脚が開く。彼は自らの蕾にシュウの男性器を押し当てて位置を定めると、腰を沈めた。
 注がれたばかりの精液が筋を描いて腿に垂れている。生々しい性行為の残滓。幾度となく目にしてきた光景は、けれどもシュウの偏執的な占有欲を限りなく満たしてくれる。
「ああ、ああ……シュウ……ッ」
 直後、濡れそぼった彼の蕾があっさりとシュウの男性器を受け入れた。深々と収められた肉の塊。その感触に理性の箍が外れたようだ。形振り構わず腰を振り始めたマサキが、甘ったるい喘ぎ声を放つ。
「突いて、シュウ。お願いだから、中、突いて……」
 ややあって、物足りなさを覚えたようだ。後ろ手に自分の身体を支えながらそう声を上げたマサキに、シュウはそうっと手を伸ばした。彼の腿を引き寄せる。そしてシュウは、溜め込んだ体力を使い果たすべく、その後孔を突き上げた。





PR

コメント