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あおいほし

日々の雑文や、書きかけなどpixivに置けないものを。

夢の頂(4-後)
書き上がって思ったんですけど、

これって触手×マサキやん。笑

そんな話になってしまいました。しかもまたエロが短い!
次回こそ頑張ります。

今週のは六勤ですが、シフトは緩めですのでなるべく更新頑張ります。
例の現場もファンベストが導入されていて、お陰で思ったよりは快適に仕事が出来ました。なるべく休みを取ろうと努力したこともあったのですが、倒れることもなく無事に仕事を終えられております。今週も行くけど!!!

拍手、有難うございます。励みになります。本当に感謝しております!
では、本文へどうぞ!
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<夢の頂>

 粘液の中を滑る男の指。少しざらついた皮膚が乳首と擦れ合う。触手の吸い付くような感触とはまた違う男の指の感触は、無数の触手の中にあってもそれと判別できるほどに、確かな存在感でそこにあった。
「や、めろ……お前、こんなとこ、他の冒険者に見られたら」
「確かに」男はマサキの乳首から指を離すと、呪文書を開いた。
 男の指が抜かれたスペースに新たな触手が入り込んでくる。ああっ、あっ。マサキは背中をしならせた。付いては離れ、離れては付くを繰り返す触手の群れ。度々、マサキの意識が飛びそうになる。その中で、幾分太さを増した触手がぴたりとマサキの乳首に張り付く。
 小刻みに振動を始めた触手が、マサキの乳首を引っ張りながら頭を回し始めた。粘液の効果でもあるのだろう。瞬間、股間に響くほどに強い快感がマサキを襲った。はあ、んっ。マサキの口から、マサキ自身も驚くほどに甘ったるい声が洩れた。
「Д◎Ё£△Ψβ……」
 どうやら男は目的の魔法を見付けたらしかった。
 辺りに凛と響き渡る声呪文の詠唱を始めた男に、あっ、あっ。短く喘ぎながら、マサキはその発動を待った。ああっ、あ、ん。聞き慣れない言語で奏でられる呪文は、何を目的としたものかはわからなかったが、きっと事態を好転させてくれるものであるに違いない。ああ、あっ、早、く。けれども耐えきるには触手の動きが邪魔だ。このままでは正気を失う。そう感じたマサキが男を急かす言葉を吐いた直後、キンと鋼が打たれたような音が耳の奥に鳴り響いた。
「隠密の効果を付与した結界を構築しました。これなら、他の冒険者に見られることはありませんよ、マサキ」
 底なしの絶望がマサキを襲った。
 何を考えているかは定かではないが、男は触手ともどもマサキを嬲るつもりでいるようだ。
「……馬鹿、お前……、何を考えて」
 マサキの腰回りに伸びてきた男の手がズボンの留め具を解く。互いに意思を通じ合わせているのか。男の手が離れるのを待ち構えていたかのように、開いた腰回りにずるりと触手が潜り込んでくる。や、だ。マサキは首を振った。
「その顔で云っても説得力がありませんよ」
 触手たちによって摺り下げられたズボンが踝《くるぶし》に溜まっている。それを男が一気に抜き去った。あ、あ。腿に、脛に、そして股間に、絡み付く触手の群れ。ひときわ太い触手がマサキの腿の合間に入り込んでくると、まるで粘液を擦り付けるように身体を前後に揺すらせて股間を擦ってきた。
 ――はっ、あ……ああ、あ、ふぅ、ん……
 既に熱を帯びて久しい男性器にひときわ強い刺激が加わる。あ、嫌だ。出る。マサキは声を上げた。股間を擦っていた触手が鎌首をもたげて口を開く。それは次の瞬間、膨れ上がったマサキの男性器をずるりと飲み込んだ。
 波を描くような蠕動《ぜんどう》。男性器を強く吸い上げてくる触手の動きに、マサキは声を詰まらせて仰け反るしかなく。
 ミュカスのグロテスクな愛情表現に飲み込まれたマサキは、ついに抵抗を諦めた。腕にも脚にも余すところなく触手が吸い付いている。全身を愛撫して回る触手の群れに、ついにマサキの理性が飛んだ。肌のそこかしこから生まれてくる途切れることのない快感が、やがて大きなうねりとなってマサキに襲いかかる。はあっ、ああっ、イク。全身を激しく震わせながら、マサキは絶頂に至った。
 ――あ、……あ、あ……
 快感の余韻に浸る間もなく、新たな快感が生まれてくる。もっと、もっと欲しい。理性を手放したマサキは自ら口を開いた。触手の一本が喉奥近くまで入り込んでくる。そこから滴る粘液をマサキは飴を舐めるような感覚で味わった。
 眩暈が生じるぐらいの恍惚感。肌に吸い付く触手の感触が心地良い。触手を口に咥えたままマサキは喘いだ。ああ、もっと。もっと。突き抜けるような快感を味わったマサキは、再びその快感を求めずにいられなかった。
 触手に引き上げられているマサキの身体に男の手がかかったのは、その次の瞬間。
「そろそろ私も愉しませていただきますよ、マサキ」
 彼はマサキの脚を開かせると、双丘の合間へとゆるりと指を這わせてきた。全身をくまなく触手に責め立てられているマサキの唯一と云ってもいいぐらいに責められていない箇所。ひだを閉ざした菊座の中へと、彼の指が挿入《はい》り込んでくる。
 あ。マサキは声を上げた。粘液が染み込んだ肌はどこも過敏なぐらいに刺激に反応したものだったけれども、その中でもこれまで触れられてこなかった場所はひときわ過敏な反応を見せた。あ、ああ、あ。マサキは緩く菊座を掻き回す男の指に触手を吐き出して喘いだ。はあ、いい。イク。
「随分と素直に言葉を吐くようになりましたね、マサキ。あなたはこちらが思った以上に快感に弱いようだ。ふふ……可愛がり甲斐がありそうだ」
 そして男は続けて、どうして欲しいの? と囁くような声でマサキに問いかけてきた。もっと、もっと、そこを弄って。マサキの言葉にここ? と、初めて耳にする優しい声が聞こえてくる。深く菊座を弄ってくる男にマサキは頷いた。
 男の指が動く度に触手に咥えられている男性器に快感が突き抜けてくる。ああ、ああ、それ。これまで知らなかった感覚が身体を攫う。知ってしまった快感にマサキはよがった。乱れ喘ぎ、悶え狂い、触手と男に与えられる快感に従順に。
 ややあって、男の指が抜かれる。
 あ。マサキは声を上げて、反意を唱えた。大丈夫ですよ。と、残虐にも映る笑みを浮かべた男がマサキの足を抱え上げた。菊座にかかる圧。な、に。声を上げたマサキに構わず彼は腰を進めてくると、既に存分に昂りをみせている自身の男性器を押し込んできた。
 ――アッ、アア、アーッ……!
 意識が飛ぶほどの快楽。頭が白けたかと思うと、今再び、マサキは絶頂に至っていた。
 どろりと、触手の口元からマサキが放った精液が溢れ出してくる。それで男はマサキが絶頂に至ったことを覚ったようだった。クックと嗤い声を上げると、ねえ、マサキ。この上なく幸せそうに言葉を吐いた。
「これで少し溜飲が下がりましたよ。ミュカスを呼び出した甲斐はあった。さあ、ここからじっくりと可愛がってあげますからね。私の気が済むまで。ねえ、マサキ」
 その瞬間、マサキは思った以上に男が資金繰りに困窮している事態を快く思っていなかった事実に気付かされたが、だからといって今更理性が取り戻せる筈もなく。深く菊座を犯してくる彼の男性器に、ひたすらに溺れてゆくしかなかった。

 ※ ※ ※

「絶対にここからこっちに入ってくるな!」
 宿に帰り着いたマサキは、ようやくランクアップした部屋の中央に荷物でバリケードを作った。そして地下遺跡で不埒な行いに及んだ男から身を守るべく、窓際に身を寄せた。とはいえ、大した荷物の量ではない。悠々とバリケードを乗り越えてきた男に、巫山戯るな。マサキは声を荒らげた。
「そんなに気持ち良かったですか」
 悠然とした笑みを湛えながら近付いてきた男が、マサキの手首を取る。
 マサキの身体がびくりと揺れる。意識せずの行動は、男を恐れていたからではなかった。長きに渡った性行為で覚えてしまった快感。微かな期待が胸を占めている。
「そんな筈があるか! 俺は男だっていうのに」
「あれだけ射精を繰り返しておきながら云っても説得力がないですよ、マサキ」
「それは粘液の効果だろ」
「それに反応してみせたのは、あなたの身体ですけどね」どこか夢見がちな目をしてみせながら、男は言葉を続けた。「ねえ、マサキ。ほんの悪戯心だったのですよ。私の云うことを聞かずに銀の剣を買ってしまったあなたに対する憂さ晴らし。それがあれだけの効果を見せるなどとは思ってもいなかった」
 男の口唇がマサキの耳に寄せられる。彼はマサキの耳孔に舌を差し入れてきながら、淫靡に響く声で囁きかけてきた。
「旅は楽しいことが多い方がいいでしょう。ほら」
 止めろと声を上げたマサキの目の前に、男が瓶をちらつかせてくる。ミュカスの粘液。街に戻ってきて先ず彼がしたことは、手に入れたミュカスの粘液の売却だった。お陰でこうしてやっと人並みの部屋に泊まれるようになったのだが、その際に彼は全ての粘液を売り払ったのではなかったようだ。じくり、とマサキの身体が疼く。
 熱い吐息が頬に吹きかかる。瞬間、マサキの脳に枯れた遺跡の深層で感じた彼の肉体の温もりが思い出された。
 拒みたいのに拒み切れない。
「楽しいことは嫌いですか、マサキ?」
 マサキは薄く口唇を開いた。クックと嗤い声を上げた男が口を開けた瓶をその中に押し当ててくる。舌先に感じる甘い蜜の味。マサキはそれを静かに飲み込んだ。
「まだまだ先は長い。楽しみながらともに旅をして行きましょう。ねえ、マサキ」
 旅の目的を果たした暁には、彼は魔術師の塔に戻るのだろう。ならば、せめてそれまでは。続いて重なった口唇にマサキは小さく頷きながら、枯れた遺跡で知った彼の温もりを確かめるように、その口唇の奥へと舌を滑り込ませていった。


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