次回で終わりませんでしたーッ!
次こそ多分終わりになると思います。今回は珍しく、わたくし普段しない描写をいたしました。
いつもは意識して書かないやらせないを徹底していたその描写がどこなのかは皆様のご想像にお任せするとして、このシュウはマサキが可愛くて仕方がないらしいということが伝われば幸いです。
では、本文へどうぞ!
次こそ多分終わりになると思います。今回は珍しく、わたくし普段しない描写をいたしました。
いつもは意識して書かないやらせないを徹底していたその描写がどこなのかは皆様のご想像にお任せするとして、このシュウはマサキが可愛くて仕方がないらしいということが伝われば幸いです。
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<記憶の底>
そうして、そのままソファの上。見目よりも華奢に感じる身体を引き寄せて、膝の上に乗せた。
「な……あんた、茶化すなって……」
洗い立ての髪に顔を埋め、その匂いを感じながら、シュウは暫くそのままでいた。
湿度を含んだ滑らかな髪の感触。抱き心地のいい柔らかな肌の感触。シュウが欲したマサキの身体が、腕の中に在る。しかも、その相手は自らの身体を自分に差し出すことを厭ってはいないのだ。これ以上の幸福は、記憶のあるマサキにしか与えられまい。
性急にことを進めたくなるのを抑えながら、シュウはマサキの夜着の前襟の合わせ目を解いた。ぴくり、とマサキの身体が震える。けれども、それだけだった。素肌が露わになってもマサキは抵抗することなく、シュウにされるがままでいる。
「この方がわかり易いでしょう。それとも、あなたは嫌?」
「嫌、じゃない……でも……あんたはそれでいいのか」
「良くなければ、そもそもあなたに口付けたりもしないでしょうに。大丈夫ですよ、マサキ。無理はしませんよ」
もしマサキが記憶を取り戻したとして、この記憶がその中に残り続けたとしたら、自らの欲望を認めたがらない少年のこと。彼はきっと過剰にシュウに反抗してみせるようになることだろう。わかっていても、シュウは自らの欲望を果たすことを止められそうにない。このマサキとて、マサキであることに違いはないのだ。
シュウはマサキの夜着をはだけさせると、耳にかかっている髪を掻き上げて、その耳へと舌を這わせた。
びく、とマサキの身体が大きく揺れた。
耳介の奥へと舌を差し入れ、時に息を吹きかけながら、その耳をあますところなく舐《ねぶ》ってゆく。過去に自分で散々慣らした身体でもあるからだろう。どこに舌を這わせても、マサキは面白いように反応してくれたものだ。それが耳に限った話ではないことをシュウは知っている。
うなじに首筋、鎖骨に乳首、或いは男性器といったわかり易い性感帯だけではなく、二の腕や肘、前腕ですら、マサキは感じてしまうようだった。当然ながら、腰回りへの刺激にも弱ければ、足の付け根への刺激にも弱い。それだけではない。腋窩《えきか》だろうが、肘窩《ちゅうか》だろうが、くるぶしだろうが、愛撫を受ければ反応せずにはいられないらしい。その感度の良さは、手の甲への愛撫ですらよがってみせたほどだった。
ああ……、と堪えきれずに声を洩らしたマサキが、予想だにしなかった自分の甘ったるい声に驚いたとみえる。彼はそこで初めて能動的に動くと、自らの手で口元を覆った。「聞かせてくれないの?」耳元で囁けば、そんな些細な刺激ですら堪《こた》えるらしい。何度も身体を震わせながら、声を出すのを耐え忍んでいる。
「可愛らしい声が勿体ないですよ、マサキ。こうされたかったのではないの」
小さく頷いたマサキの何と愛くるしく映ることか。
口元を自ら覆っているマサキの手をやんわりと剥いで、シュウは緩く夜着に覆われている肉体へと手を這わせていった。首筋から鎖骨、鎖骨から腋窩《えきか》、腋窩《えきか》から胸元へ。その都度、マサキは細かく身体を震わせてくれたものだ。これで欲情を煽られない方がどうかしている――……勝ち気な少年が記憶を失ったからこその素直さに、シュウはシュウで翻弄され続けているのだ。屈辱に打ち震えながらも快感を受け入れてみせた少年が、本来望んでいた行為はこういったものであっただろうに。暫く胸元から腰回りを撫で続けていたシュウは、やがておもむろに指先を乳首に這わせた。
腰をしならせて声を上げたマサキに、「いいの?」と問い掛ければ、二度、三度と頷く。「わかったでしょう、マサキ。これで」シュウは言葉を次いだ。「今度はあなたが私を求める番だ」
だらしなく口を開いて、マサキはシュウの愛撫を受け続けた。腿に前腕、手の甲に指先。触れては乳首へと戻ってくる手に、身体を打ち震わせながらマサキは喘いだ。そんなマサキを振り仰がせて口唇を塞いでやりながら、シュウはマサキの身体をソファへと沈めてゆく。
そうして思うがままに、マサキの身体を舐った。
そうでなくとも敏感に反応してみせた身体は、更なる高まりをみせた。我を忘れた様子でシュウの髪や衣服を掴んでは、腰をしならせ、嬌声を上げる。全身で快感を表現してみせるマサキに、シュウの自制心も限界だ。彼の夜着を乱雑に剥ぎ取って、爪先から髪の先まで。あますところなくシュウはマサキを味わった。
眼球を舐め、鼻筋を食み、口唇を塞ぐ。緩み切った表情を取り繕うとも思えぬほど、シュウに蕩《とろ》けさせられたマサキは、長く喘がされ続けたからだろう。その口付けが終わると、ぐったりとソファに身体を沈めたまま。これ以上とないぐらいにしどけなく感じさせる汗に濡れた肢体。白く浮かび上がって見える身体を晒して、ぼんやりとシュウを見上げている。
「満足しましたか、マサキ」
はちきれんばかりに膨張して熱を持ち続けている男性器。それに手を這わせながら意地悪くもシュウが尋ねてみれば、望んでいたものを手に入れたマサキの欲望に限りはないようだ。躊躇いがちながらも「もっと……」と言葉を返してくる。
「本当に、ずっとこうされることを考えていたのですね」
「そう、だよ……あんたにキスされた時から、ずっと。そればかり考えてて……」
「自分で自分を慰めるほどに?」
その瞬間、マサキは明らかに狼狽《うろた》えてみせた。
「な、何で、あんたがそれを知って」
腹芸が出来ないのは、どちらのマサキにせよ同じであるらしい。当て推量で吐いた言葉が図星だったことに、シュウは驚きを禁じ得なかったが、元はあのマサキである。遠からず彼はやり場のない欲望を、自己で処理をするようになっていたことだろう。
「眠れぬ夜の過ごし方ぐらい、私も男ですからね。良く知っているのですよ」
シュウは云って、マサキの足を開かせた。その瞬間だけ、マサキは身体を硬くすると不安そうな表情をしてみせたものだ。
大丈夫ですよと囁きかけて、首筋から胸へ。何度か辿った道筋に舌を滑らせて、臍へと舌先を到達させると、シュウはマサキの男性器に舌を付けた。あ、と声を上げたマサキの手がシュウの髪を掴む。
容姿の見目に違わぬやや小ぶりな男性器。シュウはその男性器を舐《ねぶ》った。赤く顔を覗かせている亀頭を吸い、昂った陰茎を食む。そして片手で緩く刺激を与えてやりながら、陰嚢へと。シュウは隅々までマサキの男性器に舌を這わせると、更に顔を下げ、指先で双丘を割りながらその奥。口を萎《しぼ》ませている菊座に口を付けた。
髪を掴んでいるマサキの手に力が込められる。
けれどもそれは儚い抵抗だった。
萎んだ菊座の周りが、ぷっくりと膨れている。シュウがその中に舌を差し入れてみれば、存外するりと入ったものだ。明け透けに問おうとはまでは思わなかったものの、恐らく日常的に弄っているのだろう。そのままシュウはマサキの菊座周りを舐《ねぶ》った。見えないマサキの表情は、けれども口にしている甘ったるい喘ぎ声で知れた。
やがて、ほぐされた菊座が口を開く。
自らの男性器を待ち望むように収縮を繰り返す菊座に、そろそろ頃合いとシュウはゆっくりと身体を起こした。そして、これ以上は待たないとばかりに、その両足を抱え上げると、マサキの内部《なか》へ。自らの男性器を埋めていった。
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