不得意科目は難しいなあ。(遠い目)
そういう内容です。対戦宜しくお願いします。
では、早速本文へどうぞ!
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<White Christmas.>
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うん、と頷いて、今一度マサキがシュウに口付ければ、彼はそうっとマサキの服を脱がしにかかってきた。
その手を導くように腕を上げてジャケットとセーターを脱いだマサキは、お前も――と、シュウの服に手をかけた。そして、どうかすると自分ばかり着衣のまま、性行為《セックス》に及ぼうとするシュウの服を脱がせてゆく。
決して寂しさを感じはしなかったものの、物足りなさを感じさせる着衣での性行為《セックス》。シュウも好き好んでしているのではないらしい。ただ彼は、マサキの悦んでいる姿を見ている内に、欲望を煽られてしまうのだろう。ついつい行為に専念するがあまり、脱ぎ忘れてしまうようだ。
だからマサキは彼を責めることをせず、むしろ自分から彼の服を脱がせるようになっていった。
冬の英国《イギリス》に向かうのに、温暖な気候が常なラングランと同じ服装という訳にもいかない。ストール、カーディガン、シャツ、フリース素材の肌着……互いに交互に着重ねした服を脱がせ合いながら、ソファの上で向かい合ったまま。時に口付けを交わし、時に愛撫を繰り返しながら、身を寄せ合ってゆく。
「寒くはない?」
「充分。暖かいよ」
そちらを向いて、とシュウに促されたマサキは、身体を返して窓の方へと向いた。窓の外にはハイド・パークの向こうに聳《そび》える建物の数々が、重なり合うようにして広がっている。けれども天に届くようなビルのない景色。古びた建物も多いロンドンの景観は、どこか哀愁を感じさせるような懐かしさに満ちていた。
「天気予報だと明日には雪も止んでしまいそうですよ」
シュウの懐に身体を預けたマサキを柔らかく抱き締めている腕。雪が散るロンドンの景色に名残惜しさでも感じているのだろうか。少しばかり物惜しそうな口ぶりでそう口にしたシュウは、おもむろにマサキの耳に口付けてくると、ゆっくりと。胸に這わせた手で乳首を嬲ってくる。
既に愛撫を繰り返されていた身体は、続く愛撫に過敏に反応した。あ、あ。早くも上ずった声がマサキの口から洩れた。指の腹で撫でられてはもどかしさに足を滑らせ、擦られては腰を浮かせる。ねえ、マサキ。ここで達《い》って。シュウの言葉にやだと首を振るも、その指の動きが止むこともなく。
触られれば触られた分だけ、快感の度合いが深まってゆくような気がする。マサキは口唇をきつく結んだ。愛撫で達《い》かされるのはあまり好きではない。マサキは自らの体内に彼の肉を感じる瞬間にこそ、類稀ない恍惚を感じる人間であるのだ。
だのに彼に躾けられた身体はその愛撫に反応せずにいられない。こめかみに耳、首筋に鎖骨。二の腕や手首の内側、鳩尾に腰の脇……上げれば際限《きり》がないほどに、マサキの身体には彼の愛撫に反応してしまう部位《スポット》がある。それが愉しく、且つ喜ばしく感じられて仕方がないのだろう。彼はこうして時に、挿入を行うことなくマサキを達させようとしてきたものだ。
―――ふ、ん……んん……っ。
結んだ口の端から洩れ出てしまう喘ぎ声。マサキは口を両手で覆った。達《い》かされたくない。矢鱈とマサキが達《い》く瞬間を見たがるシュウは、性行為《セックス》を挿入《インサート》するだけの行為とは捉えていないのだろう。彼は充分過ぎるほどに愛撫に時間をかけたがったものだし、その最中にマサキが達するようなことがあっても、それはそれで自らの技巧の表れであると考えているようだ。だからだろう。シュウは結果として挿入に至らなくとも、マサキを絶頂《オーガズム》へと導ければ、それだけで満足な様子だった。
対してマサキは、どうせ最後に行き着くところが同じであるのならば、自らが達するより先に、シュウの男性器《ペニス》を菊座《アナル》に与えられたい――と、考えてしまう人間だった。その結果、自らが絶頂《オーガズム》を迎えようが迎えまいが関係ない。マサキにとって挿入《インサート》とは、絶頂《オーガズム》を共わなくとも満足を得られる行為であるのだ。
「ねえ、マサキ。そんなに拗ねないで。可愛らしいあなたの声を聞かせてはくれませんか」
だからそれはマサキの意地の表れだったのだ。せめて甘ったるい自らの喘ぎ声が洩れ聞こえることのないようにと、塞いだ口。決して短くない付き合いだけあって、その意味するところをシュウは見抜いているようで、甘えるように囁きかけてきながら、マサキの耳を吸ってくる。
蜉蝣《かげろう》の羽根が触れているような微かな刺激が、延々とマサキの乳首に与えられ続けている。やだ、とマサキは声を上げた。緩やかに続いていた快感は、先程より急激な高まりをみせつつあった。達《い》きたくない。マサキは口唇を結んで、更には首を振って、どうにかして快感を鎮めようと試みるも、止むことのない愛撫とあっては増々強まっていくだけ。
―――や、だ。イク……、イクって、ああっ……!
腰を貫くような快感。嬲られているのは乳首の筈なのに、男性器《ペニス》が疼いて仕方がない。ああ、ああ、ああっ。だらしなく開いてしまった口は、最早元には戻らない。だのにシュウは変わらずに、さやさやとマサキの乳首を撫でるのだ。
止まることのない愛撫。動き続ける指先。いっそう強まった快感に晒されたマサキは、大きく背中を仰け反らせて喘いだ。ああ、いい。いいですよ、マサキ。達《い》って。ほら、達《い》って。耳に、首に。遮二無二に口付けてきたシュウが、息を弾ませながら囁きかけてくる。、
―――あ、イク。イク。シュウ、イク……っ。
すうっと、音が引いた。静寂《しじま》の世界に自らが放つ熱い吐息ばかりが響き渡る。そうして、高く、高く、どこまでも高く。上昇を続ける快感が頂点に達したその瞬間に、びくん、とマサキの身体が跳ねた。あ、あー……。震える腰。絶頂《オーガズム》を迎えたマサキの男性器から、精液が零れ落ちた。
「ああ、何て可愛らしい人なんでしょうね、あなたは。可愛すぎてこのままでは済ませられない」
これきりで終わらせるつもりではないのだと宣言するシュウの胸に、マサキは快感の余韻冷めやらぬ身体を預けた。背後から伸びてきた手が力強くマサキを抱き寄せてくる。シュウはそのまま、こめかみやら頬やらに、感極まった様子で口付けてきながら、できそう? とマサキに尋ねてくる。
まだまだ尾を引く快感は、マサキの身体の震えを止めてくれそうにない。少し、待てよ。マサキはそう答えたものの、自らの欲望をひとつ叶えたばかりの男の興奮が、その程度で治められる筈もなく。
「人の、話を、聞けよ……っ」
手足をばたつかせて抵抗しようにも、上手く力の入らない身体。すとんと床に落ちたマサキの手を引いて、シュウはそのまま自らの股間へとマサキの顔を導いていった。本当に身勝手な男だと思いながらも、そんな身勝手ささえ愛おしい。マサキはシュウの男性器《ペニス》に手を添えて、ゆっくりと舌を這わせ始めた。
滑らかな舌触り。まるでプラスチックを舐めているようでもある。けれどもその奥に潜む生々しい肉の塊の感触は、だからこそマサキの欲望をも煽るのだ。
マサキは口を薄く開いた。硬くも柔らかい男性器《ペニス》を口唇で挟み込みながら、陰茎から亀頭まで。幾度も口付けを落としてゆく。そして髪を撫でるシュウの手に背中を押されるようにしては、時に陰茎の付け根を、そして亀頭の先を吸う。
そうそう他人の目に付くことのない、下腹部の底。シュウの肌に紅斑を刻み付けマサキは、いよいよとその男性器《ペニス》を口に含んだ。満足そうにマサキを見下ろしているシュウの顔。切れ長の眦《まなじり》が柔和にマサキを捉えている。マサキはシュウを見上げたまま、彼の男性器《ペニス》を吸った。
喉奥近くまで飲み込んでは口唇近くまで。長くマサキの身体を弄んだからだろう。相当に猛っているシュウの男性器《ペニス》。マサキは自身の口腔内をあますところなく使って、シュウの男性器《ペニス》に刺激を与えていった。
そんなに欲しいの? 問われたマサキは口にシュウの男性器《ペニス》を咥えたまま、深く頷いた。達したばかりの身体はしきりと倦怠感を訴えていたものの、その程度の疲労など吹き飛ぶまでに感情が高ぶってしまっている。冷めた身体であっても火を点けるシュウという毒。マサキはシュウの男性器《ペニス》を吐き出した。待てない。そのままシュウの膝の上に乗り上がる。挿《い》れたい。覆い被さるようにして抱き締めたシュウの耳元でそう訴えれば、好きにしていいですよ――と、シュウはマサキに任せるような言葉を吐いた。
「少し、腰をずらせよ」
「そんなに欲しいの?」
任務には例年通りに励みはしたものの、昨年ほど人付き合いに努力を重ねてはこなかった今年。余った時間をシュウに使うべきとは思ったものの、リューネという問題を抱えてしまっていたマサキはそれが出来ずにいた。マサキの気持ちはとうに固まっているというのに、寄れば触れば彼女たちをどうするつもりかと尋ねてくる仲間たち。イベントごとが無くとも騒々しい彼らの対処にこそ、マサキは頭を悩ませてきたかも知れない。
浮かれ騒ぐ季節。思ったほどには彼と会わずにここまで来てしまったことが、マサキを大胆にさせているのだ。
「織姫と彦星のようですね。彼女もまた、年に一度の逢瀬で積極的に乱れようとしたのでしょうか」
「さあな。子どもたちの夢にはない世界だ」
早くも緩く勃起を始めている男性器《ペニス》が、刺激を求めて疼いている。欲しくて欲しくて堪らない。マサキはシュウの男性器《ペニス》をそっと掴んだ。そして、その先端を自らの菊座《アナル》にあてがった。
ゆっくりと腰を沈めていった先にある性感帯。自らの指では決して届かない位置に潜んでいるからこそ、マサキはそこへの刺激を欲してしまうのだ。ああ――。シュウの男性器《ペニス》の全てを腹の中に収めたマサキは、緩くウェーブを描いている彼の髪に顔を埋めながら、前後に腰を揺すって彼の肉厚な男性器《ペニス》の熱を味わい始めた。
「お前も……動けって……」
菊座《アナル》を滑って入り込んでくる男性器が、肉壁越しにマサキの下腹部を打つ。ああ、いい。素直に声を上げてよがるマサキに満足を得ているのだろう。シュウが悦びも露わに言葉を重ねてくる。
「あなたは本当に菊座《アナル》を弄られるのが好きですよね、マサキ。さっき達《い》ったばかりなのに、もう男性器《ペニス》をこんなにして」
密着した腰部。とうに硬さを増しているマサキの男性器《ペニス》が、シュウの腹部に当たっているのだ。けれどももうそうした扱いに恥じらいを感じることもない。マサキは性行為中にこうして会話を重ねるのが、何だかんだで好きなのだ。
嫌なのかよ。吐息の合間に言葉を吐けば、いいえと嗤いながらシュウが云う。
「そんなあなたが可愛くて、可愛くて、可愛くてどうにかなりそうですよ。ねえ、マサキ」
マサキの腰を支えていたシュウの手が臀部へと下りてくる。彼はその手でマサキの双丘を掴むと、菊座《アナル》を晒すようにに谷間を左右へと開いてきた。ずるずると抽迭《ちゅうてつ》を繰り返す彼の男性器《ペニス》が、より深くマサキの身体の中に押し込まれてゆく。一度、出してもいい? 尋ねられたマサキは一も二もなく頷いていた。
彼の全てをこの手に掴んだような気がするその瞬間こそが、マサキを満たしてくれる。
静かに吐息を重ね、時に甘ったるい声を宙に放つ。いつしか揶揄《からか》うような言葉の数々は鳴りを潜め、腰を振ることに専心しているシュウの荒らぶる呼吸音だけが鼓膜を打つようになった。そう遠くない瞬間に、彼はその欲望をマサキの中に吐き散らすだろう。何よりもそれが欲しい。自らもまた腰を振りながら、そろそろと熱くなり始めた亀頭の先端に、マサキは「もう少しだけ、待って……」とシュウに訴え出た。
「達《い》きそうですか、マサキ」
それに幾度か頷いて、マサキは腰を反らせた。腹の中で暴れているシュウの男性器《ペニス》が、上手く自分の好いところを刺激するように位置を調節する。
―――そこがいいの?
尋ねられては頷き返し、止まることを知らないシュウの動きに合わせて腰を振る。シュウ、シュウも。ふたりで同時に達するなどといったことは滅多に上手くいくことではなかったものの、出来ればそうあって欲しくはある。ええ、マサキ。長く言葉を吐くのも難しくなってきた様子のシュウが、短く言葉を返してきながらマサキの両脚を抱え上げた。
シュウと繋がっている菊座《アナル》周りを除いて宙に浮く身体。はあっ、ああっ。イク。揺さぶられ続けるマサキの汗ばんだ肌から雫が珠となって流れ落ちた。高価そうなソファーを汚してしまうことへの罪悪感や恐れなどといった感情は、欲望の前では些細なものだ。あ。身体の深いところで弾け飛ぶ快感。足を突っ張らせてマサキは絶頂《オーガズム》を迎えた。
「ほら、マサキ。受け止めて。その小さな菊座《アナル》の奥で。私の精を」
直後、どろりとシュウの男性器《ペニス》から放たれた精液が、それを絞り込んでいる菊座の奥で静かに滴っていった。
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