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あおいほし

日々の雑文や、書きかけなどpixivに置けないものを。

SexuellesSpiel 2020 revenge.Ver(1)【再追記アリ】
ログ置き場に2010のお祭りのログを集めているんですよ。で、まあ大分充実してきたんですけど、「SexuellesSpiel 」の内容が思い出せなくて。でも「やたらとマサキに欲情する白河博士」って話だったし、いくらなんでも一度くらいはやってんじゃないのー? と思いながら読んだら、驚いたことに何もやってない!
 
こんなの看板に偽りありでしょう! ということでリベンジです。ただリベンジするのも何ですので、「今そこにある日常的な危機」でザッシュに罵倒されたように、「鬼畜性欲変態魔人」の名に恥じないプレイを……と思ったのですが、できるのかなあ、私で汗
<SexuellesSpiel 2020 revenge.Ver>
 
 マサキが目を覚ましたとき、まだ外は薄暗く、夜にこそ活動を本格化させる鳥の鳴き声が林の中に響き渡っている状態だった。「起きましたか、マサキ?」端近にあるシュウの顔が、マサキの起床を認めて近付いてくる。寝惚けたままの脳で、よくわからないままシュウの口付けを受けたマサキは、自らの手のひらが何か柔らかいものを掴まされているらしいことに気付いた。
 滑らかで骨ばったシュウの手が、節くれだった自分のその手の上を覆っている。ゆっくりと動かされては吐息を洩らすシュウに、嗚呼……とマサキは事態を把握した。
 どうやらマサキが眠っている間に、シュウは相当にマサキの身体を弄んだようだった。眠りから覚めたばかりだというのに仄かに熱を持ち、湿っている身体。ベッドに入った時には確かに着ていたパジャマはとうに姿を消し、まだ肌寒い外気に素肌を晒していた。
 眠っていてもどうやら刺激を受けると、身体というものは反応してしまうものであるらしい。稀にシュウが仕掛けてくるその手の悪戯の最中に、何度か目を覚ましてしまったことがあるマサキは、そのあとの自分の身体の反応の良さに思い知ったものだ。
「ねえ、マサキ。ほら、足をこちらに向けて、私の上に乗って」
 まだ寝惚けたままの脳が起きてくるのには時間がかかりそうだったものの、だからこそこうした時間のマサキは欲望に正直になりやすかった。既に充分に慣らされた感がある身体は、少しの刺激にも煽られる。それを知ってか知らずかシュウは、こういった時のマサキを選んで、普段の性行為ではできないことを仕掛けてくることが多かった。
 言われるがままにマサキは天井を仰いで横になったシュウの顔を跨がる。いつもの性行為では羞恥が先に立ってできないことでも、今のマサキには簡単なこと。髪を撫でられて、して欲しいことの意味を聡ったマサキはシュウの股間の熱い昂ぶりを口唇に含んだ。
 シュウの口唇が、何度もマサキの男性自身に触れる。口付け、舐り、含んではまた。その繰り返しの中で、マサキの身体の奥に埋められるシュウの指。それを動かされつつ口唇で男性自身に刺激を与えられては、マサキは背中に走る快感に腰をしならせる。それでもマサキはシュウの男性自身から口を離さず、その硬い温もりを、口蓋に、内頬に、舌に収め続けた。
「まだ起き抜けだというのにこんなに美味しそうに咥えて。そんなに欲しいの、マサキ?」
 何事もないままに眠った昨夜《ゆうべ》。その穏やかな時間に馴染んだ風に見えた身体は、ほんの少しの刺激を与えられただけで本性を剥き出しにする。身体中、そこかしこに残る紅斑。起き抜けとはいえ、身体の準備はとうにできている。マサキは口にシュウの男性自身を咥え込んだまま、何度も頷いた。
「なら、騎りなさい。騎って、足を大きく開いて。私にその姿をよく見せて、マサキ」
 マサキはシュウに言われるがまま。体勢を変えるとシュウの男性自身を掴んで、上からゆっくりと自分の身体の中に収めていった。その途中で、すとん、と腰が落ちる。あっという間にその根元まで受け入れたマサキの腰をシュウの両手が前から抱え、下から上へとその身体を突き上げ始める。どのくらいの間、目を覚まさずにシュウの愛撫に身を任せていたのかマサキには知りようがなかったけれども、相当に長く眠っていたのは間違いない。あっという間にその動きに馴染でしまう身体に、マサキはぼんやりとそんなことを考えながら、シュウの腰の動きに身を委ねた。
 
 多くの才能に恵まれた男の限りある弱点《ウィークポイント》である料理。偶にのことなら味わい深くも感じるものの、大抵は味気なく感じるだけの食事ができあがるのがシュウの料理の腕前だ。食べられるだけマシとはいえ、まだまだ成長期。食べ盛りのマサキは家主たるシュウの代わりにキッチンに立って、自分の朝食ともなるその準備に余念がなかった。
 朝も早くからその愛撫で起こされて、我儘な欲望に付き合わされたあとのこととはいえ、目が覚めてしまったものだからどうしようもない。シュウ本人も日課である散歩に出てしまった。それだったら時間もある。今日は少し凝った朝食を作ろうと、マサキはのんびりとキッチンに向かっていた。
 茹でたジャガイモを潰して、スライスしたタマネギとキュウリ、細かく刻んだアボガドとレッドビーンズをマヨネーズで和える。千切ったレタスを敷いた皿の上に盛り付ければ、サラダの完成だ。シュウはあまり食べたがらないサラダだったけれども、朝から我儘に付き合ったのだ。少しぐらい自分の好みを優先させても怒られはしないだろう。そんなことを思いながら、次から次へと。いつもの朝食メニューにひと手間加えたメニューを、マサキが作り出している最中。いつもより大分早く帰宅したシュウは、キッチンの片隅で主人たちを差し置いて朝食にありついている三匹の使い魔たちを、「今日は外で過ごして欲しいのですよ」と、せき立てるように追い出してしまった。
「何だよ、お前。また実験でもするのか?」
 文句を言いながらも出て行った三匹の使い魔たちを見送り、その理由が気になったマサキが訊ねてみれば、「似たようなものですね」と、シュウはキッチンに向かったままのマサキを背後から抱き締めてきた。
 その口唇が首筋に当たる。次には服の下に手を潜り込ませてきて肌を撫で回し始めたシュウに、「ちょっと待て、って……お前、朝も人を無理矢理起こして……」マサキはその手を服の上から掴む。「あいつらを追い出してしたかったことってこれかよ。夜まで待てって……」
「待てないのですよ、マサキ。待てていたら彼らを追い出しはしないでしょう?」
「だったらせめてベッドでにしろよ……|キッチン《こんなところ》じゃ落ち着かない」
 そのせめてもの妥協案すら、シュウは受け入れる気がないようだ。手荒に身体を返されたマサキの腰が、シンクの縁に当たる。そのまま顎を掴まれて性急に顔を仰がされると、焦れったそうに口唇が塞がれる。口付けの合間、荒い息が口唇の端から洩れる。こんな風にこの男が我を忘れた様子で自分を求めてくるのも珍しい。仰け反ったマサキはシュウの頭に両手を回して、その髪に指を埋めた。
 何かあったのだろうか? 口付けを終えた口唇が肌を這うのを感じながら、マサキは考える。昨日のシュウは夜まで実験室に籠《こも》りきりだった。それだけだったらいつも通りのこの男の日常生活に過ぎなかっただろう。けれども昨晩のシュウは違った。疲れた様子でそこから出てくると、取るものも取らずといった様子で寝室に入り、服も着替えずにベッドに潜り込んで眠りに就いてしまったのだ。
「そういや、シュウ……お前、朝食もまだなら夕飯も食べてな」
「後で食べますよ、マサキ。何だったら今から一緒に済ませてしまってもいい」
「一緒に……って、どうやって」
 こうやって、ですよ。とシュウがマサキの身体を、まだ空いている場所も多いキッチンテーブルの上に横たえた。そして、全部脱がせる時間も手間も惜しいとばかりに、マサキの肌に舌を這わせながらそのシャツを捲くり上げ、ジーンズを下ろしてくる。
 その手がテーブルの隅を彷徨う。次の瞬間、目的の物を掴んだらしい。ふふ……と、シュウは嗤うと、マサキが料理の隠し味用に出しておいたママレードを掬い、その肌に伝わらせてくる。ひやり、と肌を濡らす滑《ぬめ》った感触。それをシュウの舌が辿ってゆく。胸から腹へ、腹から腿へ。そして腿からマサキの男性自身へ。
「馬鹿……お前、何を考えて……」
「美味しいですよ、マサキ。とてもね」
 ほら、マサキ。ママレードを掬った指がマサキの口元に触れる。べたついた、けれども甘い匂いを放つシュウの指に、マサキはそっと舌を這わせてみた。シュウの肌の味と甘いママレードの味が混ざり合った不思議な味。きっとシュウも自分の肌に垂れたママレードをこんな気分で舐めたのだ。そう思いながら、マサキはシュウの指を舐り続けた。
「折角の料理を零す訳にはいきませんね」
 そのマサキの様子を眺めながら身体への愛撫を続けていたシュウは、そろそろ我慢が利かなくなってきたのだろう。そう言うとマサキから全ての服を剥いで立ち上がらせ、シンクの縁に手を付かせた。抱えられる、腰。体格差ですっぽりと腕に収まるマサキの足の間に、シュウの男性自身が充てがわれる。
「ふふ……いい眺めですよ、マサキ。これからはキッチンに立つのが楽しくなりそうだ」
 毎回、キッチンに立つ度に、今日のことを思い出すつもりなのだろうか? ちらと脳裏を過ぎったものの、だからといって今更途中で止めたいとも思わない。朝に次いで二度目ともなれば、力の抜き加減もわかっている。マサキは少しだけ足を開き、身体の奥にシュウの男性自身を受け入れていった。
 腰を進められては、その圧迫感に声を上げて好《よ》がる。こうした行為に快楽を感じるようになったのが、いつだったのかマサキは判然《はっきり》とは覚えていない。少しずつ慣れるというよりも、一気に快楽を覚えていった記憶がある。堪えようにも堪えきれず洩れ出る自分の声に、マサキはそんなことを考えながら、自らもまた腰を振った。
「ああ、シュウ……もう少し、もう少し奥……」
「こうですか、マサキ?」
「あ、いく。いく……シュウ、いく……」
 やけに滑らかにシュウを受け入れていた自分の身体に、そういえばシャワーがまだだったとマサキが気付いたのは、先ず自分がその精を放った直後。ほどなくして、マサキの中にシュウの精が注ぎ込まれる。暫く、シュウはマサキの中に自分自身を留めたまま。荒い息の下でマサキを振り仰がせては口付けてくる。
 同時に達することは滅多になかったけれども、シュウは必ずマサキを先に達かせてくれた。上手くいかなかったことも多かった最初の頃と比べれば、相性は格段に良くなっただろう。でも、とマサキは思う。起き抜けに今と二度目。まだ朝も早いのにも関わらず、「今日は外で過ごして欲しい」と、わざわざ終日不在にするように使い魔三匹に言い含めてまで事に及んでいるのだ。今日のシュウとの性行為はこれで終わらない可能性が高い。それに自分は耐えられるだろうか。
「食事にしましょう、マサキ。流石に少しばかりお腹が空きましたよ」
 しらと言ってのけるシュウにまさか直接その疑問をぶつける訳にも行かず、マサキは服を身に纏うと、その支度の続きに手を付けた。
 
 
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