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あおいほし

日々の雑文や、書きかけなどpixivに置けないものを。

I must be change my love and love for me.(6)
@kyoさん20周年おめでとう記念祭

今回のテーマは「シュウ&ザッシュ×マサキ」となっております。

私、今回の個人的な目標に「苦手なエロを克服する」を上げていたんですけど、全く克服できていないどころか、どんどん執筆スピード下がってて、草生え散らかしているんですけどどうしたらいいんですかね。
更に苦手意識が増したような気がしなくもないんですけど。笑

次回でようやく終盤に向けて話が動き始めるところまできました。現在の文字数は14000ほど。恐らく2万字ちょっとで完結すると思いますので、もう暫くお付き合いのほど、よろしくお願いします。

と、いったところで、本文へどうぞ!
<I must be change my love and love for me.(6)>

「ところでマサキさん。最近、僕によく付き合ってくれてますけど、お付き合いしている方とはどうなんです。ちゃんと会ってます?」
「何だ、突然。お前がそんなことを聞いてくるなんて珍しい」
「いえ、ここのところ、週に一回は会ってるじゃないですか。そちらと過ごす時間は大丈夫なのかなって」
 テュッティから恋人がいるらしいことを聞かされているザッシュは、その相手が誰かまでは知らないようだ。どうもテュッティはそれが誰であるかについては云わなかったのだとか。
 恐らく、本当にマサキの恋人が誰だか彼女にはわからなかったのだ。
 そもそも、わざわざマサキの後を付けたりしない以上、相手についてが謎になるのは当然だ。予想だけで当てようにも、突飛な答え。さしものテュッティも、その相手がシュウだとは思わなかったとみえる。よしんば知っていたとしても、彼女の性格だ。誰にも口外せず、自分ひとりの胸に仕舞っておくことだろう。
「安心しろよ、会ってるから」
「何だ。ついに僕にもチャンスが来たものかとばかり」
 冗談めかしてザッシュがそう云うものだから、マサキとしてはひと言返さずにはいられなく。「云ってろよ。これでも安泰だ」ちくりと釘を刺すように云って、運ばれてきたグラスを手に取る。
 先ずは乾杯して一口。ジンベースのカクテルはライムの力もあって、非常にさっぱりとした味わいでマサキの口の渇きを癒してくれた。そのまま何口か飲み進めて、満足したマサキはグラスを置く。
「まあ、最近の僕たちは暇を持て余してますしね」
「それだけ情勢が落ち着いてるってことだろ。いいことじゃねえか」
 この数週間、任務らしい任務のない正魔装機の操者たちは、ザッシュの云う通り、盛大に暇を持て余していた。暇に飽かせて、一部の操者たちは、西へ東へ。普段出来ない分、ゆっくり地方で羽根を休めてくると、それぞれめいめいの休暇《バカンス》を楽しんでいるようだ。
 暇を持て余し始めた最初の頃。マサキもまた同様に、風の魔装機神を駆っては、気ままな放浪旅を楽しんだものだ。
 けれども、自由な時間は増え過ぎても良くないのだろう。十日もすると、マサキはそうやってひとりで過ごす時間に飽きを感じるようになった。
 趣味に勤しもうにも、模型ぐらいしか楽しみがない。それも膨大な空き時間の前ではあっという間だ。作りたいものをさっさと作り終えてしまったマサキは、再びひたすらに暇な時間を持て余すようになった。
 いざ時間を与えられると、人間というのは却って実になることをやらねば、と思ってしまう生き物らしい。二十日が経って、自分のことばかりに専念しているのが疚しく感じられるようになったマサキは、ついにはあれだけ腰の重かった剣の修行にまで手を伸ばすようになった。それだけでなく、魔装機の操縦に必要な体力を付ける為のトレーニングにも、真面目に取り組むようになったのだ。
 自由になる時間の割に会っていない――つれない男を思い浮かべて、とはいえ自分も多忙になれば同じことと、恨むでもなくマサキはこの数週間をそうやって過ごしていたのだが。
「普段、マサキさんは何をして過ごしてるんです?」
「何をって、特には何も。模型作ったり、目的も決めずに何処かへ行ったり……。最近はいよいよやることが無くなっちまったもんだから、筋トレとかもしてるけどな」
「へえ、模型ですか。それは知らなかった」
「大したもんじゃねえよ。素人に毛がちょっと生えた程度の趣味だ」
「その内、完成品を見せてくださいよ。どういった模型を作るんです?」
「飛行機だよ。飛行船とか、飛空艇なんかも作るぜ」
 隠していたつもりはなかったものの、取り立てて打ち明けるものでもないと黙っていた趣味。いい加減且つ大雑把な性格をしているマサキからは、きっと想像も付かないものだったに違いない。だからなのだ。マサキは趣味の話をザッシュ相手にしている自分が、なんだか照れ臭く感じられて仕方がない。
 手元にはジントニック。
 こういう時は先に酔っ払うに限る。マサキは感心しきりなザッシュの目の前で、それを一気に飲み干した。
 息荒く、マサキの身体を縋るように抱き締めていたザッシュは、やがてゆっくりとマサキの中から己の男性器を抜き取った。
 途端に、放たれたばかりの精液がマサキの体内から溢れ出る。そのまま内腿を滴ってゆく熱い体液の感触に、ぴくりとマサキは身体を揺らした。何故かはわからない。けれども、相手の全てを制圧したような錯覚を覚えるこの瞬間に、マサキは例えようのない感情を覚えるのだ。
 ただその現実のみに心を奪われ、他に何も感じられなくなる……例える言葉を知らないマサキがその感情を正しく説明するのは難しいことであったけれども、それでも敢えて云うのであれば、それは恍惚だっただろう。
 それをシュウは見抜いているのだ。
 自身との性行為《セックス》で見慣れた表情に違いない。うっとりとした表情で自身を見上げ、自らの男性器への奉仕を続けているマサキに、「そんなに気持ちの良さそうな顔をして」彼は小さく声を上げて嗤い、囁くように言葉を吐いた。
「中に出されるのも好きですものね、あなたは。どうです、少しは満足しましたか、マサキ」
 マサキは小さく首を振った。入れて欲しいの? と、笑顔を崩すことなくシュウが問い掛けてくる。マサキはその言葉に深く頷いてみせた。
 薬の効果はまだ続いているのだ。
 身体の芯が快感を欲しがってどうしようもない。切なく天を仰ぐ男性器は、早く精を放ちたくて仕方がない。もう少しだけでいい。刺激が欲しい――。それだけで絶頂《オーガズム》を迎えられそうな気になるほど、マサキの身体はザッシュによって高められてしまっていた。
「だったらねだってみせなさい。いつものようにね、マサキ」
 命じられた言葉に従順に。マサキは深く咥え込んでいたシュウの男性器を吐き出すと、シュウに向けて身体を開いた。そして、腿の奥へと指を滑らせると、萎みつつあった自らの菊座を開いてみせ、早く……とだけ云った。
 時間が経てば経っただけ、快感もまた萎れてしまうものであるのだ。
 今、このままの状態で続けざまに彼らを受け入れてでも、自らの欲望を解き放ちたい。「それだけ?」訊ねられたマサキは続けざまに言葉を放った。「挿《い》れて、シュウ……お願いだから、早く……」
 けれどもそれだけではシュウは動く気はないようだ。「それだけ?」と、重ねてマサキに訊ねてくる。
「やだ……も、ホント挿《い》れろって……欲しいんだってば、お前の×××が――」
「だったらもう少し脚を開きなさい。それとも開かせて欲しいですか」
「どっちでもいいから、早く。早くして、お願いだから、シュウ」
 身体中を支配する疼きに、頭がどうにかなりそうだ。感情の赴くままに言葉を吐ききったマサキは、そろそろと足を開いた。ザシュフォード、と穏やかなシュウの声がザッシュを呼ぶ。
「開かせてあげてもらえますか、マサキの脚を。先ほど私がしたようにね」


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